お金がほしい

お金がほしい

2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

校長先生のおはなし

少し昔の話をしようかと思う。

僕は学生時代、公立ではなく私立の中高一貫校に通っていた。
そして僕には姉がいて、その姉もまた僕と同じ私立の中高一貫校に通っていた。

だからその当時、小学校の同級生からは「お前んち金持ちだからいいよなぁ~」とか言われて悶々としていたことを思い出す。

 

東京では中学から私立なんて普通のことなんだろうが、田舎で私立というとまだまだ「お坊ちゃま」「お嬢様」という印象が強い。そうした影響があって私立に進学することをためらう人もちらほらいるのだと、当時の教頭先生が教えてくれた。


ちなみに言っておくがマジでうちは金持ちではない。

外食なんて数ヶ月に1回程度あればラッキーだったし、宝くじなんて1枚も買ってないのに「当たればいいね」なんて話していたくらい。
ただ、そうやってお金がないことをアピールしようとすればするほど「はいはい、分かった分かった」と謙遜のように取られてしまうのが非常にもどかしかった。

とはいえ、「貧乏」というほどのものでもなかったのもまた事実である。
現に両親は僕と姉を6年間何不自由することなく学校に通わせてくれたし、玄関にイカつい取り立て屋が訪問するなんてこともなかった。

だから僕は、そういった面で大いに恵まれていたと思う。


まぁ当時僕に「金持ちだからいいよなぁ」とか言ったヤツは、1年で150万円くらいかかる関東の私立大学に進学した後、どうやらスペインに半年ほど留学していたらしい。

まったくどっちが金持ちなんだかなぁ、おい。

 

と、そんなどうでもいいことはさておき。
その中高一貫校に僕らが入学した中学1年のとき、壇上で話していたのはのちに6年間付き合うこととなる校長先生。

どうやらその校長先生は僕たちと同じ年に赴任してきたらしく、入学式では「この学校で話すのは初めてです」と語っていた。


そんな校長先生であるが、きっとどの学校でも例外なくこんな風説が罷り通っているに違いない。

 

 

校長先生の話はクソつまらない

 


いったいどうしたらあんなにつまらない話を30分もできるのか、ある意味感心してしまうのだがとにかくつまらない。
内容なんてほとんど右から左で覚えていないんだけども、ただ僕の脳裏には「つまらない」という記憶だけは強烈に残っている。

覚えていないことを覚えている。断片的、部分的に想起できる点もないわけではないが、それでも全て思い出すのはほぼほぼ不可能に近い。

その点トッポってすげぇよな、最後までチョコたっぷりだもん。

 


そういえば朝礼のあるあるネタとして「校長先生の話の最中に女子生徒が突然倒れる」というのがあるんだけども、あれはよく熱中症とか貧血とかと勘違いされている・・・ってまた変な方向性に話が進みつつあるけどまぁいいや。

 

朝礼でぶっ倒れたり採血直後にぶっ倒れたりするのは「脳貧血」と呼ばれる状態で、言葉は似ているが「貧血」ではない。

ただ現状として「気分の悪さを伴った立ちくらみやめまい」のような状態を「貧血」と勘違いしている人が多いので、こりゃお医者さんも説明が大変である。


まぁこれ以上医学に首を突っ込むとボロが出るのでもうやめておくけども、「私よくぶっ倒れるから鉄分のサプリメント摂っておこう!」というのはたいてい意味がないので充分にご注意を。
それに、あんまり鉄分を摂りすぎると今度は肝臓に支障をきたす恐れがあるので。

 


なんかいい感じのサイトがあったので載せておきます。

pj.ninjal.ac.jp

 

閑話休題

何を書いていたのか忘れてしまっていたが、校長先生のお話がつまらないということを書いていたんだっけ。
まったく、なんて内容の薄い記事なんだ!


それで、その校長先生のお話で唯一僕が覚えているのが「校長先生が最近観た映画のお話」というもの。

もう映画の内容やタイトルまでは忘れてしまったが、たしか農業未経験の主人公がいきなり農業をさせられる羽目になり、紆余曲折あって最終的に成長していく、みたいなストーリーだった気がする。
いや、その映画観てないから詳しくは分からないんだけど。

そして小一時間ほどかけて、ただただ校長先生がその映画の感想を述べていくという地獄の時間が続いたことがあった。


いやぁ、その何が地獄かって、夏休み明けの蒸し暑い体育館で1時間も缶詰にされていたことも勿論地獄だったのだが、校長先生はあろうことか感想をつらつら述べながら結局その映画のオチまで綺麗にネタバレするという史上最低の偉業を成し遂げてしまったことが最大の失態。


いやさ、ほら。
最初のころは「へぇ、ちょっと面白そうな映画だなぁ。時間あったら観てみよっかな」とか思っていたくらい、そのくらい興味を惹く導入だったんだよ。

でもよくよく話を聞いていくと、「あれ、これって映画終盤のストーリーのこと言ってないか?」と疑い始め(このころ体育館ざわつき始める)、終いにはなんと事の顛末まで見事に話し終わってしまったのだ。

 

そして校長先生の、1時間にわたる壮大なネタバレ話の締めの言葉がこちら。

「みなさんも良かったらぜひ観てみてくださいね」

 

 

誰も観ねぇよ、ボゲェエエ!