お金がほしい

お金がほしい

2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

今までありがとうございました!!

本日をもってブログの更新は無期限休止します。ありがとうございました。

思えば2017年から約3年近く継続しておきながらアクセス数は100回/日と少なく、自分という人間の矮小さや愚かしさを感じずにはいられません。

とはいえ、ごく稀にコメントをいただいたりスターを付けてもらったり(現在はオフにしていますが)したことでかなり励みになりました。ありがとうございます。

 

これで本ブログは終わりになりますが、文章を書くことは嫌いではないので、何か別の形で続けられれば良いなと漠然と考えています。その際はまたお知らせします。

まぁ、その頃には誰もこのブログなんて見ていないでしょうが。

 

しかし、人生は何が起きるか分からないものです。

10月で終了と言っておきながら11月中旬に最後の記事を出すというのも自分らしいなと思いましたが、またひょっこり帰ってくるかもしれないですし、来月には別の記事が上がっているかもしれないですし、どうなっているか分かりません。

変わらないのは過去だけです。しかし過去も解釈次第では如何ようにも変えることができます。その手段としてブログというのはとても有用なツールであると思いました。

だからきっとまた帰ってきます。ここじゃない別の場所になると思いますが、きっと。

 

それではその時までさようなら。

高校時代にうんこ漏らした話

誰にだって忘れ去りたい過去や、葬りたい記憶はあるだろう。

告白して無惨に散った日の夜。
ここぞという場面で声が裏返ったあの日の会議。
家族に自慰行為を見られた瞬間。

あれほどまでに消え去りたいと思える出来事はあるだろうか。
マイナスの記憶というのは、苦境に陥った時、心の支えになっていたりもするものだ。

かくいう私も、恥の多い生涯を送って来ました。
とりわけ印象深いのは、高校時代にうんこを漏らしたこと。

24年というわが人生においてうんこを漏らした経験は5回程度ある。
今回はその中でも最大級のやらかし事件を赤裸々に語り、あの時トイレに流せなかった分だけ、その思い出を水に流したい。


事件が起きる日というのは、どういうわけか心地の良い晴天が多い。
例に漏れず、まぁ僕は漏らしたが、その日も気持ちの良い天気だったように記憶している。

朝8時過ぎ。普段なら自転車で高校に向かっている時間。
その日の僕は、電車で15分ほど行った駅で数名の友達と待ち合わせをし、とある試験会場に向かっていた。

早起きの苦手な僕がいつもよりも1時間ほど早く目覚めた理由は、大学入試の模擬試験を受けるためだ。

終わったらどこかへ食事にでも行こうなどと談笑しながら歩いていると、ふと腹部に違和感を覚えた。

「あ、これはヤツだな」

上述したように、これまで幾度となく脱糞を繰り返してきた僕である。
ヤツの侵略がすぐそこまで来ているらしいことは、その経験から容易に想像がついた。

試験会場まではその地点から10分ほど。
多少強引だが、少しのあいだ我慢をすればなんとか凌げそうな時間である。

それに、幸いにも試験会場への道のりは平生からよく利用していたため、
道中に公園やコンビニ、立体駐車場のトイレが存在していることは知っている。

有事の際には最寄の避難場所に駆け込めば良い。
一抹の不安を抱えながらも「どうにかなるだろう」と楽観視していた僕を、このあと悲劇が襲った。

第2のポイントであるコンビニを過ぎ、赤信号待ち。

「こ、これは......!」

第2波の到来である。
今日はかなりペースが速い。
普段であれば10分のインターバルを空けてくるはず。

しかも今日の攻撃はかなり強い。
鱗滝さんに稽古でもつけてもらったのか。なんという太刀捌き。

だが、僕とて数々の試練を乗り切ってきた男。
たしかに数回の敗北を経験し、悔しい思いもしてきた。
けれどもそのたび薪に臥し胆を嘗め生卵を3つ丸呑みし、訓練も欠かさなかった。

第2波の追撃も突破を許さず、こちらが優勢のまま再度休戦に持ち込むことに成功。

「並みの括約筋だったら死んでいたな...」

いま隣で「今回の試験やばそうだわー」と抜かす友達は模擬試験だけが闘いで、それさえ頑張れば良いのでしょう。
だが自分は既に2戦を終えて気息奄奄。
社会的な命がかかっているのだ、試験などもはやどうでも良い。

早く、早く会場に到着するのだ。
彼らの脳内には暗記帳の単語が浮かんでいたかもしれないが、僕の脳内イメージは白い便器の姿。

一刻も早く彼に会いたい。
会って一発ぶち込みたい。今なら渡部の気持ちも痛いほどわかる。

ここで皆さんは思うかもしれない。
さっさとトイレに駆け込めよと。

だが考えてもみてほしい。

「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるわ」
「え、もうすぐ会場だけど。着いてからで良くない?」
「いや、そうなんだけど...」
「もしかして・・・うんこ?」
「(A.あなたの回答)」

Q.上記の出題文Aに入る最もふさわしい回答文を考案せよ。

ただでさえ神経をケツに集中させているときに、
道徳の授業で心のノートに書きそうな文面を思考している余裕などあるはずがなかった。

それに、かつてはこんな出来事もあった。高校で授業を受けている途中、腹痛に耐えかねて教室から抜け出したとき。
その後の休み時間、クラスの可愛い女の子から「大丈夫だった?」と訊かれた。

惨めだった。
うんこが我慢できなかったんだねワロスと罵られているようで、プレパラートみたいな自尊心がパキッと折れた。

そんな経験は、もうたくさんだった。


そして信号が青に変わり歩き出す。その1歩目。

ドクンッ

何かが脈打った。恋だろうか?
違う。このときめきは胸じゃない、腹だ。

横断歩道の真ん中で、思考と歩みが停止した。
ここはアビーロードじゃない。歩き出さねば。

明滅する歩行者用信号機。
僕は踵を返し、通り過ぎたばかりのコンビニに向かった。

「ごめん、トイレ寄るから先行ってて!」

他人の追随を許さない見事な切り返し。
後から追及されるだろうが、それはその時考えれば良い。

きっと彼らは、走り去る僕を怪訝な表情で眺めていたに違いない。
「どうせうんこだろ」と笑っていたかもしれない。

けれどもそんなことは今どうでも良い。
早く、早く自由になりたいッ!

コンビニまでおよそ10メートル。
極限状態で走った場合、腸内が刺激され危険度が増すのだが、間に合えばそれでいい。

陸上部長距離走で鍛えた秘技「屁の音を出さない走法」を駆使してコンビニに駆け込み、そしてトイレに到達。
おそらく周囲からは初めて二足歩行をした類人猿のような動きに見えていたに違いない。

よし、間に合った!
安堵に頬と括約筋が緩む。

おっと、まだ気を抜くな。
チャックを開けてベルトを外してパンツを降ろすまでは死ねない。と扉に手をかける。

だが、扉はビクともしない。
同時に僕の目には「使用中」の赤い文字が突き刺さった。

ア、オワッタ・・・

皆さんも一度くらいは経験があるだろう。
自宅に近づくと急に尿意/便意が増し、我慢できなくなる現象を。

セブンイレブンの便所前。
一縷の希望が目の前で絶たれ、絶望に落ちてゆく犍陀多のよう。

一度はGOサインを出した直後に判定を取り消し、そのうえ
第3波と第4波の干渉により増幅した便意に打ち克つのは容易ではなかった。

あぁ、何もかもぶちまけて楽になりたい。

目の前には男性用の小便器が誰にも使用されることなく輝いている。
もういっそコイツに一発お見舞いしてやろうか...いや、ダメだ。

きっと彼では重すぎて俺の愛を受け止めきれない。
やはり自分には大便器ちゃんしかいない。

思考能力が衰えつつあるなかでも、いつ空くか分からないトイレの前で悶絶するのは賢明でないと、
そう思えるくらいの社会性は身についている。
おまけに、仮に我慢の限界を迎えたとして、被害の範囲があまりに大きすぎる。

その後気付いた時には、僕はコンビニから出ていた。
第1ポイントである立体駐車場のトイレに行くしかない。
そこまでおよそ30メートル。たったそれだけの距離が、あまりにも遠く感じた。

薄らいでゆく意識の中、どうにか漏らさまいとする強い意志だけは残っている。

もはや全集中ケツの呼吸壱ノ型ASIMOを使うしかないッ!

ASIMOくんのように可能な限り衝撃を抑えて歩いた。同時に、これまで使ったことのない謎の呼吸法を駆使して耐え続けた。だが限界はセブンイレブンで既に越えている。
このアディショナルタイムがいつ終わるのか、いつ試合終了の笛が吹かれるのか。
何よりもこの歩き方では、間に合うものも間に合わない!

「我慢しろ」「無理」「我慢しろ」「無理」「我慢しろ」「無理」
脳内はもはや制御不能であった。
どちらが天使でどちらが悪魔か分かったものではない。

「我慢しろ」が劣勢になり「無理」に傾き始めるまで、そう時間はかからない。どちらかといえば、「ブリッ」に傾いていたわけだが。

あと25メートル。そのとき正常な判断力を失った僕が取った行動は、立体駐車場まで走ることだった。

この選択は、今でも誤りだったと思う。
走り始めた瞬間、いや、正確には一歩目の右足が地面に接地した瞬間。
その衝撃に耐えきれなくなったケツは、ヤツらの突破を許してしまった。

地面を踏みしめるたび、ケツから何かが零れだす。
一歩、また一歩。脈打つように、堰切るように、止め処なく溢れ出す。

今すぐに走りをやめるべきだと思った。でももう出てしまっている。

「もう1割は出ただろ!もうやめてくれぇ!!」
叫んだ声に、冷静なケツの声が返ってくる。
「1出たなら10出しても同じじゃね?」
「あ、たしかに」

結果、その勢いを止めることはできなかった。

ずり落ちそうなほどにパンツが重い。
次第に内ももが温かい何かに覆われ、そして重力という無慈悲により膝へ、脛へとそれが侵入した。

これほどまでに不快なことはないだろうと思えた。
同時に、地獄のような苦しみから解放された腹部は、かつてないレベルの清々しさに満ちていた。

ヘンゼルとグレーテルで、ヘンゼルが白い石を道しるべとして森に置いていった場面がある。
決して振り返らなかったが、コンビニと立体駐車場の間には地面に茶色い石がたくさん落ちていたことだろう。

節子、それ石やない。うんこや。

何もかもが終わった後で立体駐車場のトイレに入った僕は、恐る恐るベルトに手をかけ、
戦場の恐るべき惨状を目の当たりにする。

もう模擬試験のことなど忘れていた。
偶然にも母親が家にいることを思い出し、電話をかけた。

30分後、母が車でやってきた。個室の扉上部から着替えを届けてくれた。

「ごめんね」
母はなぜか謝って、そして多分泣いていた。

なぜ泣いているのか、よく分からなかった。泣きたいのはこちらである。

だが泣いている暇などない。
そのうえ「涙拭く前にケツ拭けよ」とでも言われそうなので、早々に着替え、
可能な限り個室内を綺麗にし、その場を後にした。

予備で置いてあったトイレットペーパーも含め、丸々1本近くを消費した。

その後1時間ほど遅れて試験会場に到着した僕は、拭いきれなかった茶色い臭いをほのかに漂わせながら筆記を続けた。もちろん念入りに拭いたつもりだったが、トイレットペーパーに消臭効果はない。

しかし30分もすると皮膚の上で乾いてきたのか下半身からの異臭は止み、ようやく本意気で試験に臨めるようになった。ちなみに試験中の自分は、この時実はズボンが皮膚に張り付いてカピカピになっていた事実など知る由もない。

 

長い一日が終わった。

制服のズボンも、パンツも靴下も、その日のうちにすべて廃棄した。
何もかも棄て、夜はいつもより念入りに体を洗い、身はすっきりしたというのに、あれから5年以上が経った今でも鮮明に思い出せてしまう。


ちなみに僕の未来予想図Ⅱだと、来年あたり同じ電車に乗り合わせた超絶美少女が急にしゃがみ込み、漏らしてしまう。
周囲が離れていく中、僕だけが彼女に近づき、甲斐甲斐しく世話を焼いたその別れ際。

「どうしてここまでしてくれたんですか?」
「それはね、僕も同じ経験をしたからだよ」
「キュンッ」

テケテーン
あーのーひあーのーときーあーのばーしょーで

となる予定なので、ぜんぜん問題ない。


とはいえそれ以降は同じ過ちを繰り返していないので、人間は成長するものだなと実感する今日この頃。
いや、どちらかというと整腸ですね。終わり!

髪を切った。そしていつも失敗する。

前々から思っていたが、「髪を切りに行く」という表現にはやや語弊があるのではないだろうか。
自分で切るわけではない。美容師の方に切ってもらう。能動ではなく受動だ。

戦士は自ら死地に赴くようでいて、実際のところは上官の令によって「赴かされている」という表現が正しかろう。

ただし「失敗」や「生還」という結果を背負うのは、いつだって張本人。
美容師が成功や失敗のボールを握っているわけではない。

髪を切ってもらった張本人が気に入れば「成功」で、そうでなければ「失敗」になる。ただそれだけ。


何を為すにも、できれば失敗は避けたい。
失敗は成功の母なんてのは、どうにも言い訳がましい。

髪型に頓着しているわけじゃない。
かといって愛着がないわけでもない。

「長さはどうされますか?」

テキトーに繕ってくれれば良くて、何でも良いのだが、どうでも良いわけじゃない。
いわば昼飯を食べすぎた日の夕飯。

「えっと、全体的に短くする感じで。前髪は眉毛にかからないくらいに・・・」
「もみあげは?」
「あ、じゃあ短い感じで・・・」
「かしこまりました」

何をかしこまったのだろう。今の発言で何を掴んだのだ。

注文に失敗した。
大戸屋みたいに、うるさいくらいのオプションをすべてタブレット端末から選択できる機能がほしいと願わない日はない。

頭髪に金属の刃がスゥと忍び込む。
ほどよく重みがあり、ヒンヤリと冷たく、普段クーポン券を切り抜くためだけに使用している鋏とは全くの別物。

「やばい、やられる」

そう思ったときにはすでに遅い。
黒く細い毛が純白のケープの上に散らばっていた。

私は慄然とした。
このまま彼の暴挙を許せば、明日の朝職場で同期に笑われるのはこの僕である。

そもそも、いったいいつの間にこんなカーテンみたいな布切れを着させられた?まったくもって記憶にない。
おまけに何なのだ、この人を寝付かせるためだけに開発されたかのような椅子は。
もしや、この理髪店は僕を殺そうとしているのではないだろうか。

理髪店に入った瞬間、店内の空調に忍ばせた薬品が人間の正常な判断力を奪い、記憶を操作して我々は言いなりにさせられている。
誰もがそのことに気づかず、客と思しき数名はただ髪を切っていると思い込んでいる。いや、思い込まされている。
そうか、そうだったのか。

今頭上で刃物を我が脳天に突き立てている男。こやつははじめから僕の注文など聞いてはいなかった。
髪を切るふりをして、一発で確実に仕留めるための前準備をしているに過ぎない。

おそらく頭蓋のどこを突けば一発で私を仕留められるのか、吟味しているに違いない。

なんてことだ。僕はお金を払って殺されに来たわけじゃない。
逃げねば。童貞のまま命果てるわけにはいかない。

頭上の殺人鬼が鋏を入れた回数は、まだ十にも及ばない。いける。まだ間に合うはず。
ひとつまみの勇気を胸に、僕は声を上げる。

「あの・・・」
「はい、どうされましたか?」
「あっ、いえ・・・すみません」

なんということだろう。
コミュ障が仇となり顔を見ていなかったため気づかなかったがこの男。

我が頭上で活殺自在に刃物を振り回す殺人鬼は、見るからに僕と同年代。
しかもこの眼。僕はこの眼を知っている。童貞の眼だ。

童貞の眼は分かりやすい。
現実に辟易としていて、それでいて夢見がちで、なにより活力に乏しい。

「こんなヤツが首領のワケないじゃないか・・・」

彼はおそらく末端の構成員。
つまり族にとっては無用の長物。世間に溶け込むため、体良く雇われたピエロにすぎない。
下手なことを口にしてしまえば、コヤツもろとも首領(店長)に殺されてしまうだろう。

そもそもコイツの髪形はいったい何なのだ。何ヘアーと形容すれば良い?
オシャレ感を醸すため茶髪に染めているようだが、まるで合っていない。刺身にケチャップをかけるほどのアンマッチ。

間違いない。こんな残念童貞がスタイリストになれるはずがない。
こいつはエキストラとして族に雇われた一介の童貞。おそらく美人と一発ヤらせてあげるという誘いに乗ってしまったのだろう。くそっ、なんて卑怯な!


そうこうしているうちに頭髪は剥かれ、いよいよ仕上げに差し掛かろうという局面。

「一度シャンプーで洗い流しますね」

人を殺める前に手を清める。族の掟だろうか。
そのまま洗面台に頭部を突っ込み、頭皮をわしゃわしゃと揉みしだかれ、最後に頭部全体を洗い流す。

清められてしまった。無念。

「では顔剃りしますねー」

な、なんだと?聞いていないぞそんな話は。

たしかに事前に確認しなかった自分が悪い。
ただ殺人鬼に剃刀を持たせるなど、殺してくれと頼んでいるようなもの。

頸部の大動脈を一刺し。鮮やかな血しぶきが天井に舞い、純白のケールが赤く染め上げられてゆく。

そして白く温かいタオルが顔面を覆った。
そうか、初めに着た純白のケールは死に装束だったのだ。

泡立ったクリームを伸ばすように、僕の頬をやさしく剃刀が撫でる。
いま、僕の命は殺人鬼が握っている。生かすも殺すもすべてが自由だ。

 

興が削がれたのか、奇跡的に顔剃りから生還した僕。
「こんな感じでいいですか?」

後頭部の頭髪を鏡越しに見せられるが知ったことではない。

これは「貴様が拝められる人生最後の後頭部だ」という婉曲表現だろうか?

そもそも自分で見えない範囲だからプロに頼んでいるのだ。

一刻も早くここから抜け出さなければ。
ふたつ返事でOKを出して、急いで会計に向かう。

「ありがとうございました。またお越しくださいませ」

ポイントカードをもらった。
脱兎のごとく飛び乗った電車の中で、息せき切る自分を落ち着かせながらひとつだけ押されたスタンプを眺めていた。

どうにか自宅に辿りついた僕は、そのまま洗面台に向かう。
そして鏡台に映る自分を見つめる。まだ生きていることをたしかめるように。

心音が、脈打つ首筋が脳にまで響いて、はじめて実感する。僕はまだ、ちゃんと生きている。

安堵する僕の顔は、少し笑っていた。
その少し上、ふと眉毛の上に目をやる。


髪を切った。そしていつも失敗する。