お金がほしい

お金がほしい

真面目に読むと損をします。心と時間にゆとりのある状態でどうぞ。

凪のあすから 第11話「変わりゆくとき」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。

 

前回までに残った謎。

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由
・うろこ様が海村カルテットの通学を許可した本当の目的
・9話ラストでまなかが赤ウミウシに告げた内容

 

↓前回の記事↓

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以下ネタバレあり。

 

冒頭は、前回のハイライトでもある要の告白シーンからスタート。

髪を結ぼうとしていたちさきは、驚きのあまりリボンを落とす。
こういう演出は、いかに要の告白がちさきにとって突拍子もないものであったかを効果的に見せるとともに、ちさきが他人の気持ちを背負う運命にあること、つまり「変わりゆくとき」であることも示している。

詳しい説明は前回記事のラストあたりをご参照いただければと。

 


OP明けて、ちゃっかりご両親にまで挨拶を済ませる要(笑)

要「別に、答えがほしいわけじゃないんだ。ささやかな抵抗みたいなものだから」
ち「抵抗?」

要は紡くんという存在をだいぶ警戒しているご様子。
要はちさきの「変わらないままでいたい」という気持ちを尊重し、表立って彼女に好意を示すような言動は控えてきた。

だが、環境というものは彼ら彼女らの意思に関係なく変化してゆく。
そのひとつが陸の学校への転入。そして紡くんとの出会い。
もうひとつはぬくみ雪が前兆となっている寒冷化現象と、それに付随する冬眠の問題。

要がわざわざご両親の眼前で告白に踏み切った背景は、やはり紡くんに対する先制攻撃という側面が大きそう。
とはいえ、このタイミングで切り出したのは冬眠問題の影響もあるでしょう。

 

「冬眠の後には、地上はおろか僕ら4人でさえこのままではいられない。僕らが同じ時間を過ごせるって保証されているのは、今だけなんだ。刹那的な気分にもなるよね」

 

要だって年相応に今後の展開に恐怖を抱いているのではないだろうか。
大人ぶっているけどまだ14歳である。ちさきが自分のことを単に「幼馴染の1人」と認識したまま離別してしまう可能性も考えただろう。

人間はそういった恐怖に陥ると、本能的に子孫を残そうとするらしい。
まぁ彼らに限って言えば、その3ステップくらい手前をぐるぐる回っているので健全なこと極まりないのだが(笑)

そういうわけで、月並みな表現だが要も「自分が生きた証」みたいなものを他人に植え付けようとしたのではないだろうか。
登校前にそれを言ってしまうと、ギクシャクしてしまうのは分かっていたことだろうに、理性的な彼がそれを実行してしまうほど。
もちろん彼が「ささやかな抵抗」をしているのは紡くんとちさきに対してであり、彼自身にも及びのつかない気持ちであるとは思うが。

 


それからやや日が経ち、ぬくみ雪が降り積もった海村は真っ白な世界へと姿を変えていた。

海村の人間は食を断ったことでエナが厚くなり、そのままいけば21日後に眠りにつくそう。
くしくも21日後とは、おふねひき本番の日。

海村の青年会では、相変わらず地上の人間に対する不満が噴出している。
海と地上の和睦こそが解決の糸口になるのであれば、やはり彼らは眠るしかないらしい。

 

一方の地上。

現実に、海村の人間の消費が減ったり漁獲量が減ったりという問題が生じ始めて「何とかしなくては」という機運が高まっていた。

とはいえそれは姑息的治療みたいなものであり、食いつなぐための模索でしかなく、海村との和平であったり仲直りみたいな意味合いは含まれていないだろう。
だからあかりの「虫のいい話」というのはごもっとも。

だが、実情はどうあれ彼らは光に頭を下げた。ようやくスタートラインに並んだ瞬間である。


そんな彼らに対して光は「俺に任せろ!」と息巻いてうろこ様のもとへ向かうも「おふねひきに意味はない」と告げられる。
まぁ、そりゃそうでしょうね。意味があるなら真っ先にやっているだろうし。

その事実に落胆する光の横で、あかりはとある決意をする。

 

「おふねひきと、私たちの結婚式を、一緒にやっていただけないでしょうか?」

 

うろこ様の言う「意味のないおふねひき」とは、木彫りの人形を船に乗せて流す催しのこと。
そこにあかりが乗ることで、意味が生まれる。

だが、もしあかりが地上に出たことが原因で寒冷化が進んでいるのであれば、その儀式はかなりマズいことになりそう。。。

 

「何もしないで、みんなと別れるの嫌だから」

 

あかりの言葉に、光たちは光明を見出す。
特にちさきはあかりの発する言葉に敏感なようで、本編ラストにはある決意を口にするようになる。

とはいえ、その決断の後押しとなっているのは要の告白によるものだろう。
自分の告白がきっかけでちさきが光に思いを告げるようになるとは、彼もなんとも報われない限りだが。

 

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窓枠に囚われている要

数話前まではちさきだけが過去を生きていたが、よく考えれば要はその思いを尊重しているので一番最後尾を歩いている。
そういったしがらみに最もとらわれてしまっているのは要である。

そんな要を恋い慕うさゆが一番辛かったりして。。。

 

  • 光とまなか

光「思ったんだけどさ、夜同時に寝たって起きる時間は人それぞれだろ。だったら俺たち、ちゃんと同時に目覚めるのかなって」
このセリフは、言葉の端々こそ多少違えど、まなかが前話口にしたものと同じである。

そしてまなか自身もそれに気づき、光と自分が同じ気持ちを持っていることを知る。
直後、池に葉が落ちて水面が揺れる様子が描かれている。心の揺らぎと、何かが落ちる動き。いったい何の暗喩なんでしょうかねぇ(笑)

 

そのあと「俺、食う!」と走り出した光を追いかけたまなか。
カメラは木の中から、まるで二人だけの空間であるかのように映し出し、鳥が飛ぶ記号的な要素も描かれる。新海誠監督がよくやる手法ですね。

光は告白しようとするも黒歴史(笑)が脳裏をよぎり、すんでのところで思い留まる。

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そしてこのエフェクト。

なにこれ少女漫画かよ。光√確定みたいな?違うそれはギャルゲー。

 

  • おまけ

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ギャグマンガ並みの涙の大きさ

 

残った謎。

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由
・うろこ様が海村カルテットの通学を許可した本当の目的
・9話ラストでまなかが赤ウミウシに告げた内容



凪のあすから 第10話「ぬくみ雪ふるふる」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。

 

前回までに残った謎

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由

 

↓前回の記事↓

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以下ネタバレあり。

 

本編はうろこ様のセリフからスタート。

さて、むかし海神様は海を捨て地上に上がった人間たちのことを悲しんで、海の奥底にお隠れになった。
すると海にも地上にもぬくみ雪が降り積もり、世界はどんどん灰色に冷たく凍えていった。
そこで娘が一人、海に潜り海神様に会いに行った。
「人間たちを助けてほしい」
娘の頼みに海神様は心を動かされ、再び人のそばにお戻りになった。

そして今。
人間側が海神様を忘れていったことで海神様の力が弱まり、寒冷化が進んでいるとのこと。

うろこ様による物語りにをよそに、光はまなかのことが気になって仕方がない模様。
だが無理もない。僕なら毎日の風呂と布団の中で思い出して「ぬお~~っ」とか言いながら悶えるレベルの羞恥を経験した直後である。

というか、1話では日照りに苦しんだ地上の人間が「おふねひき」という生贄の儀式をもって異常気象を食い止めた話が紹介されていたはず。
それとは別のお話なのであれば、海神様はなんて器が小さく、しかも女の子一人に諫められて全部許しちゃうくらいのかまちょなのでしょうか。。。

 


うろこ様いわく、どうやら光たちがどれだけ手を尽くそうが、この現象を食い止めることはできないそう。そんな人間が唯一できること。それは、

「人という種族が生き永らえるには、凍える世界から眠りによって逃れる以外に術はない」

ということらしい。
たしかに冬眠によって越冬する生物も多く存在するし、理解できないこともないのだが。

 

人間の信奉心によって海神様の力が増すのであれば、その人間が寝てしまうのはいかがなものか。
眠りによって逃れるべきとする根拠は「いつか海神様が力を取り戻したときが来るから」というものであった。
しかしその力の根源たる人間が寝ていては、いつまで経っても力が戻らないのでは?

課金しないと回復魔法やアイテムが使えないクソゲーで体力ゲージが空になりつつあるのに、貯金ゼロみたいな状態じゃないの?

 

まぁその後親父さんが言いかけた「先延ばしにすると頭数が減っていく」というセリフから、海の人間が海に留まり続ける(≒寝ているので地上には出ない)ことで海神様の力が緩やかに回復していくのであろう。
無課金でもログインボーナスでやり繰りできるようになる、みたいな。

 

そこまでして地上と海の恋路を阻みたいか?(笑)

先延ばしにすることで海村の人間同士がくっついて頭数が増えるかもしれないし、今いる海村の夫婦が頑張って子供を増やせるような環境を整えたりという手段は色々あるだろうに。

光が家に帰ったときに見つけた古い書物に関しても、おそらく親父さんが冬眠以外に為す術がないか調べていた痕跡であろう。
そんな親父さんをはじめ、ひと癖もふた癖もある海村のおっさん連中が何の反論もせず冬眠準備をしているくらいなのだから、そういう対抗手段では無理なのかもしれないけど。

少なくとも、僕ら視聴者に提示された原因と理由に限っていえば、冬眠する必要性が十分に説明されていない。

どうやらエナが人工冬眠装置的な役割を果たすようで、海の人間が食を断てばエナが分厚くなり、コールドスリープ状態になれるとのこと。

冬眠の仕組み自体はファンタジーでも良いのだが、そこに至るまでの経緯が見えない。

 


というモヤモヤが晴れず色々と検索してみたところ、以前ベンチマーク先として拝読したことがあるwebサイトで面白い考察を見つけてしまった。

それが「うろこ様(海神様)はあかりが好き」というもの。(以下リンク参照)

kaityou-osusume.seesaa.net

たしかにこの考察であれば、「今すぐに海村の人間を眠らせる」ことで(まだ結婚に至ってない)あかりに海に戻ってくるよう促すことに繋がる。
ぬくみ雪が降ったのも、あかりと至さんの交際が発覚した時期と見事なまでに重なっている。

光が考えるように「おふねひきを実行して海神様に力を取り戻してもらう」というのは、海の人間であれば真っ先に思いつくだろう。
いくら互いにいがみ合っていて、おふねひきが中止であったとしても、さすがに地上の人間が死にゆく結末を嬉々として用意するような間柄でもあるまい。

であれば、おそらくうろこ様と海村の人間の会合で誰かが「おふねひきを実施して力を取り戻してもらうのは?」と発言していたはず。
その上でうろこ様が否定し、冬眠を強行できるだけの材料は、上の仮説が一番しっくりくる。

 

これが合っているのかどうかは分からないし、おそらく今後のストーリーで真相が語られることもないだろう。
だから謎は謎のままでもいいのだが、僕はこれで納得してしまった。

あかりは、美海やさゆが泣くほど怯えていたり、光がどれほど真剣に話してもほとんど意に介そうとしていない。
そうやって不自然なほど無関心を装うのも「いくら脅されても決して他には靡いてやるものか」という彼女の強い意思が感じられる。

まぁ、そうやって毅然とした態度を取っているのは、美海に要らぬ心配をしてほしくないからというのもあるでしょうけど。

 

そして翌朝。4人組はいつもの場所に集まっていた。

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ふと、第1話のショット思い出す。

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第1話より

光「うろこ様の話が本当なら、鴛大師の連中にも教えないとまずいだろ」
ち「地上の人たちに言わなきゃいけないこと? だって助かる方法はないって。私だったらそんなこと知りたくないかも。やっぱり地上の人と私たちは違うんだし」
要「そうかなぁ? 知りたいヤツもいると思うよ」 

ちさきは表面上地上の人間を慮っているようで、地上の人間、もとい紡くんにブチ切れ中の模様。
それを知ってか知らずか、結果的にちさきを煽るような発言をする要。

 

その後、光はひとりでうろこ様のもとへ向かう。

 

おふねひきを断行しようする光に対して、うろこ様は言葉の上では「やめておけ」と諭すも。

「義務教育」という理由で学校への通学を許された4名。
まったくもって筋が通っていないし、ポカン顔の理由も分かる。

しかしこのうろこ様の決断も、上の仮説を信じるのであればある程度理解できる。

光は「あんたは俺のことなんかこれっぽっちも分かってねぇ!」と言うが、うろこ様は光のことをとても理解している。
だから反対すれば光が俄然やる気を出してしまうことも知っているし、光がまなかと紡くんのため(地上と海の恋路を応援するため)におふねひきを実施しようとしていることも知っている。
そしてその決断が現実逃避であるということに本人が気づいていないことも知っている。

 

光の考える、おふねひきの成功とはなんだろうか。

そもそもおふねひきがどのような祭事なのかよくわからないが、光はおふねひきをやり遂げることを目標としており、その先のことを何も考えていない。
それはそうだろう。「おふねひきやりたい」という2人の発言が原動力となっているので、彼の想いもまた、それ以上でもそれ以下でもないはずだ。

うろこ様は、おふねひき成功後のその先を見据えている。
もし仮にあかりを動かそう思ったらば、光は駒としてさぞ使い勝手が良いだろう。

海村の人間を海から出さないための冬眠なのに、その村の将来を担う若者を「義務教育だから」という理由で陸に放出するのは理解不能である。
けれどもあかりを動かすというその一点のみを考慮した場合、光を召喚する行為はもっとも適切かつ効果的で、それを為すための「義務教育」という建前はとても都合が良い。


とはいえこれはかなり穿った見方をしているので、疑問点のひとつとして「うろこ様が4人を陸にあげた理由」は残しておきたいと思う。

 

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まなかは気持ちを整理するため掃除している

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まなか一人だけやや離れている

 

場面変わって、形見分けをする小学生2人。どんなだ(笑)

さ「大切って、どうすれば大切のままにしておけんの?大切がいなくなったら、それってどうなんの?」

さゆは美海から「大切」を教わって「美海の大切になりたい」という思いから友達になった。
誰よりも大切を重んじる彼女だからこそ、気持ち悪くなっちゃうほどそれがなくなる恐怖が人一倍大きい。(なんとかしてくれ要さん)

 


そして場面は最後の晩餐。
めかぶおじさん(ネーミングは適当)はあかりに来てほしかったご様子。やっぱりあかりは海村の人間から好かれていたのでしょうね。


まなかは光抱きつき事件で「知らないぬくもり」を知り、自分の気持ちが整理できないご様子。

「エナなんか、無ければ良かったのに」

そう言って、ちさきの作った巻き寿司を頬張りながら号泣するまなか。

この涙の粒の大きさ。がむしゃらに食べながら号泣する女の子・・・どこかで見たことある気が(笑)

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どことなくバックミュージックも久石譲を感じる。。。

花澤香菜さんの演技も完全にかのシーンを意識していますね。これは感動すればよいのか笑えばよいのか。。。
まなかとは別ベクトルで感情が渋滞を起こしてしまう(笑)

 


おうちに帰ったまなかは、光とのあれこれを思い出し、「ぬくもり」を思い出し、そして赤いウミウシに告げる。

「あのね・・・」

 

 

翌朝。髪を結ぶちさきのもとに現れた要くん。おもむろに、いつも通りのトーンで告白。

「僕、ちさきのことが好きなんだよね。かなり前から」

要が攻めたぁぁぁあああ!!!

 

なんという熱い展開。

おそらくまなかがウミウシに告げたのは「あのね、私ひーくんが好き」であると思われる。たぶん。
そして要がこれまで隠してきたちさきへの想いを、ついに公言した。

つまり本話で、4人全員の好きな人が明らかになった。(まなかだけは明らかになっていないけど、さすがにあの回想の直後に「紡くんが好き」とかないわー)


おそらく要は、ちさきに返事を求めないだろう。
紡くんというライバルの出現と冬眠という思わぬイベントの発生に瀕し、とりあえず先手を打ったに過ぎない。

要の言葉を裏返すと、光はライバルとして眼中になかったということになるので、それはそれで(笑)
まぁ、彼の気持ちがまなかに向いていることを要自身も知っていたからでしょうが。

 

とはいえ、恋愛において先手を打った者は敗北するという暗黙のルールが存在する。

ちさきは光を選んでいるようでいて、実は自分が選ばれない道を選んでいるに過ぎない。
光もまなかを選ぼうとしていたが、(どうせ無理だが)諦めようという考えに向かっている。

そこに来て、要はちさきを選んだ。誰かを選ぶということは、同時に誰かを選ばないということでもある。
それはちさきが最も恐れる「変化」そのものであり、痛みを伴うことが発覚した瞬間。立場で言えば、悪役に近い。

そう、悪役。
ヒーローよりも先に必殺技を出す悪役は、結局のところ打ち負かされてしまう。そういうものなのである。

要という主人公の友達属性と、鷹揚な性格からして、損な役回りを演じることははじめから明白であったし、酷だがそれが彼の人生である。
しかしこれはさすがにしんどい。きっとこの先も要は不幸に見舞われるしかないのだろうが、せめて当ブログでは彼の気持ちを斟酌し、供養してあげたいなぁと。

 

残った謎。

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由
・うろこ様が海村カルテットの通学を許可した本当の目的
・9話ラストでまなかが赤ウミウシに告げた内容

 

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凪のあすから 第9話「知らないぬくもり」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。

 

前回までに残った謎

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由←自然災害かなにかの可能性が大きい
・8話で紡くんが街に出かけた理由

 

↓前回の記事↓

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以下ネタバレあり。

 

冒頭、地上に降ったぬくみ雪についてあれこれ語らう光とあかりからスタート。

光はいまだ相容れぬ地上と海の大人たちに辟易しているようで、恨み節たっぷりに唾棄するも。


「言い伝えみたいに、この先は凍えてくばっかなのかよ...」
「俺たちは、海神様を忘れたりはしちゃいねえ」
「だがなぁ、その御霊火の減りが最近速いと思わねぇか?」


海村の大人は存外にこの現象を重く受け止めていた。
もちろん異常気象だからというのもあるが、どうやら海村に伝わる「言い伝え」に覚えがあるそうで。

これはあくまで予想だが、この会話から察するに御霊火というのは海神様の力そのものであると思う。
信仰のされない神が消滅したり力を失ったりという設定は耳にしたことがあると思うが、つまり神様の力とは信仰の強さや絶対数に比例する。

海神様の正体、ましてやうろこ様の正体についても詳らかになっていない状況では、それがどのような意味と結果をもたらすのか明らかでないが、今後も御霊火は節目節目に登場すると思われるので、そのたびに考えをアップデートしてゆきたい。


さて、場面は中学校。
光を除く3人は「大事な会合があるから」と朝早くに家を追い出されたらしい。

光「大人ってのはいっつもそうだ。子供には何でも隠しときゃいいって思ってる」

直後のまなか。

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「おじょし様はここにいるよ。私たちはおふねひきだね」

脈絡なくそう言ったまなか。
直前の話と噛み合っていないこともないが、それにしても唐突である。

これは考えすぎだと良いのだが、まなかがおじょし様になる(=海神様への生贄になる)という伏線かもしれない。
まなかは教室に入る前「海神様怒ってるのかなぁ」と発言していたし、直面している異常気象(うろこ様曰く禍つごと)もある。

古来のおふねひきを実施しようとしている現在、その催事において生贄が必要になる可能性がないとは言い切れない。

 


その後、サヤマートに出かけたまなかとの会話であかりが発した言葉。

「お互い思い合ってるのに、うまくいかないなぁ」

まさしく本作品のテーマである。
光と親父さん、光とまなか、地上と海、前話まではあかりと美海。


紡くんハウスに戻ったまなかはおじいさんとの会話によって、彼が9歳のときに街にいる親と離れて鴛大師に来たと知る。
前回彼が街を訪問した理由は、親に会うためといったところでしょう。


直後、さゆからの豆知識。
喫茶トライアングルは逢引きの場所らしい。うん、なんとなく知ってた。

 

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要を見つめるさゆ。

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要に嘘をついてしまい、嫉妬するさゆ。

まじか。要さんまじか。

 


場面は、ちさきを海に連れていった紡くん御一行。

紡「まだ、ウミウシ必要か?」
ち「ううん、必要ない。私にはもう、必要ないの」
紡「それって光を諦めるってこと?なんで?」
ち「なんでって...ちゃんと変わっていかなくちゃだから」
紡「あんたの変わるってそういうこと?」
ち「だって、大人になるってそうでしょ?自分の気持ちばっかじゃいけなくて、ちゃんと前に進まなきゃダメで」
紡「それで無しにするんだ、自分の。今の自分が許せないからか?」
ち「紡くんには何も...何もわからない...」
紡「俺は今のあんた、嫌いじゃない」

紡くんなかなか鬼畜ですね(笑)

ちさきはこれまで相当自分の気持ちを押し殺してきたはずで、紡くんもそれを知っているのに(だからこそ)無理やりこじ開ける強硬手段。
前話のラスト、ちさきはあかりの言った「ちゃんとしたい」の「ちゃんと」に反応しており、出した答えが「前に進むため、光を諦める」ことだった。

でもそれは方便で、自分の気持ちを押し殺すというこれまでと何ら変わらない選択である。前に進むどころか後退している。

紡くんの発言はちさきの本心そのものであり、言うなれば自問自答に近い。
それでも最後は「あなたには何もわからないでしょ」と突き放す(=本心を見て見ないフリをした)ちさきだったが、そこに来て紡くんは「今のあんた、嫌いじゃない」と返す。

紡くんの思う「ちゃんと」は自分の気持ちに向き合い、自分の気持ちを尊重し、自分の気持ちを表出させること。つまり光への告白である。
だから最後のセリフは完全に煽りにしか思えない(笑) ちさきが怒っちゃうくらい。

 

直後、要が慌ててやって来たのは、誰かからちさきが紡くんに連れられていったと聞かされたからでしょうね。
エナが乾いてフラつくというのはよくある事象だと思われるので、要が危惧したのはちさきの体調よりも紡くんと2人きりという状況のほう。
これは彼を恋敵として見ているということなのかな。

 

ちさきと要が村に帰ると、何やら一帯が物々しい雰囲気に包まれており。。。

 


場面は紡ハウスに戻る。
紡くんは先刻のやり取りに思うところがあるようで、心ここにあらず。

まなかを諦めようとしている光は、彼女との会話で恋の炎が再び灯ってしまう(笑)
まぁ、もともと消えていなかったけど。


翌朝、光が学校に行くと海村トリオが学校に来ていないことを知る。

海に飛び込んだ光は、村に戻ってから最初にまなかの部屋を確認しに行く。かわゆい。


直後、光に海村の状況を伝えようとしたまなかが現れ、一緒に波路中学に逃げる。

光「お互いに思い合っていても、まなかのそれと、俺のとは違っていて、けど、やっぱり俺は・・・」

リビドーマックス状態の光はまなかに抱きついてしまう。この変態め!
突然抱き着かれたまなかは、「いやっ!」と思わず光を突き放す。

それはまなか自身も光の気持ちと自分の気持ちが違うと気づいたからでしょう。
まなかの気持ちは愛であって、まごころ。光の気持ちは恋であって、したごころ。なんちゃって。

本話のサブタイトル「知らないぬくもり」は、光と親父さんに象徴されるようにそれぞれが思い合っていてもお互いそれに気づかないという意味と、まなかが「恋」という感情をはじめて知るというダブルミーニングでもあるらしい。
考えた人すげぇな。

 

 

お腹の赤いウミウシは3話にて初登場し、以降も折に触れてたびたびその名前を耳にする。

ただし本話は特に「ウミウシ」という存在がキーとして展開する場面も多かったように思う。
冒頭、美海がぬくみ雪を使って「雪ウミウシ」なるものを制作したシーンや、紡くんがちさきに向かって「まだ、ウミウシ必要か?」と問いかけるシーンなど。

ただ正直、この先の展開が読めない箇所があるので下手なことを言いたくない(笑)
違っていたら恥ずかしいし。

冒頭のシーンは、美海が(「なんだそれ、カマボコ?」と頓珍漢な思い違いをしてしまう)光のウミウシになる(=正しい方向に導く)暗示であったり、あるいは異常気象自体がウミウシであるということ。
前者であれば、あかりがその手助けをするというところまで含まれているのだろう。

雪が降ったら子供は雪だるまを作るのがセオリーなので、それを逸してウミウシを作ったというのは、何かしらの暗示であることは間違いないはず。
それが上のいずれか、あるいは気付いていない別のものか。


紡くんとちさきのシーンでは、ちさきの「必要ない」発言に対して、彼自身が鏡となりちさきの本心をズバズバ突いてゆくという鬼畜ぶり。
結局のところ紡くんは頼まれなくてもちさきのウミウシだったわけで、それは紡→ちさきという関係性の布石たりうる。かもね。

 

  • 残った謎

・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由について。

これは海村のおっちゃんが言っていたように、寒冷化が進んでいくからでしょう。ただし寒冷化はあくまで現象であって、それを防ぐために境を完全にしなくてはいけないとのこと。その理由が分かるまでは残しておくことにする。

・8話で紡くんが街に出かけた理由

これはあくまで想像に過ぎないが、おそらく街にいる両親に会いに行ったのだろう。前話で街を訪問する場面が描かれ、本話で両親が街にいるという事実が開示されるということは、間違いなくつながりがあるということ。たぶん。

 

というわけで、これまでに残った謎は以下の通り。

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由

 

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