お金がほしい

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2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

小学生の考えるコンビニ革命とは

意外にも世間一般的に知られていないのが、我が国日本において「盗聴」は違法行為ではないということ。

皆々が概念的な認識のもと「盗聴って犯罪じゃね?」みたいな思惟が流布しているが、残念ながら盗聴というそれだけの行為に関して法的措置を講じるのは現状難しい。

例えば誰かの家に盗聴器を設置したとして、それを回収するために家屋に侵入した場合は「盗聴」行為が問題になるのではなく「住居侵入罪」としてお縄にかかることとなる。
また、その盗聴内容を第三者に漏らすと電波法違反となり逮捕。
ゆすりのネタとして使用しても恐喝罪でアウトとなる。

つまりこれらは盗聴に付随する行為を取り締まるものであって、盗聴そのものをとやかくいう法律ではないのがポイント。


まぁそりゃだって、例えば電車内で偶然隣にいた女子高生の会話を盗み聞きしても形式上では「盗聴」になるし、アパートで隣の部屋がお盛んだったからと壁に耳を押し当ててもそれは立派な盗聴行為である。
それを全て「犯罪だ!」と一括りにして警察沙汰にするのは些か無理が生じる。


というわけで盗聴は現時点で違法行為ではない。
盗聴された側がプライバシーの侵害として民事で訴えることはあるかもしれないが、その行為自体は現時点で否定できていない。

てな事情をね、皆さんご理解いただけたところでぶっちゃけますと、僕も毎日盗聴しちゃっております。
はい、本当にごめんなさい。


あーー、でもちょっと待って。
いや違うんだよ。

盗聴器とか持ってないから。マジで。
秋葉原とかで普通に売ってるらしいけど。


そんなんじゃなくてね。
偶然近くにいた人たちの会話が耳に入ってしまうとか、誰かの通話音が大きくて否が応でもその内容を聞いてしまうとか、その程度のことですよ。

 

もはや日常茶飯事レベルといってもいいかもしれない。普段盗聴がどうとか考えない人でも、きっと毎日の排尿回数くらいの頻度で盗聴をしていると思う。
電車とか食堂とかオフィスとか、結構普通に盗聴できてしまう。

無論それが意図的か無意識的か、に係わらず。


でもそれくらいありふれたことなのですよ、盗聴とは。
まぁ当然、褒められたことではないのかもしれないけども。

 

それで今回僕が何を言いたかったのかというと、先日電車内で小学生が会話しているのを偶然、本当にたまたま耳にしてしまったのだが、その内容がなかなかに興味深くここに記したいと思った次第である。

だがもしそれを今からここに載せ、当人である見知らぬ小学生が「あ、これ俺のことだ。勝手に記事にしやがってコイツマジで許せねぇ」と激昂し民事に駆け込んだ場合、僕はひょっとすると被疑者として近々お呼ばれされるかもしれない。

だからもし今後2週間近くこのブログの更新が途絶えた場合は「あ、あいつ捕まったんだな」と思ってくれていい。
いや、良くねぇよ。


でも今日の僕はリスクを冒します。
だからみんな、どうか最後まで僕の勇士を見届けてほしい。


・・・なんて仰々しい物言いはこのくらいにして話を戻すと、その小学生2人組は「なぜ近頃多くのコンビニがファミリーマートへと変化しているのか」という点について議論を交わしていた。

どうです、これめちゃくちゃ興味湧いちゃうでしょ?
こんなの普通に盗み聞きしちゃうよね。

ちなみに僕の前に座っていた70歳くらいのおばあちゃんもその会話を満面の笑みで聞いていたから、もし僕を訴えるならその人も裁判所に連れていきます。


で話を戻すと、その会話の起点は2人の内のふくよかな体型の方が発した「近所のコンビニがまた改装を始めた」という言葉からだった。

その彼は続けて「ついこの間も別のコンビニが改装をしていた」と。
そして「今改装工事を始めたほうも先例同様にファミリーマートとしていずれ再オープンするらしい」と、その旨をもう1人に告げていた。

見る限りその表情は怪訝に満ちていて、おそらくコンビニ再編の話など知る由もなかったに相違ない。


だがもう一方の彼もまた、当然その事情を知らない者である。
知らないもの同士、知恵を絞って推論を繰り広げるしか彼らに選択権は無かった。


とまぁそんなわけで小学生の討論は双方が互いの意見を出し反論するというディベート形式へと移り、「でもさぁ」「それは違うよ」の応酬が始まった。

ちなみに太っちょの意見としては

だってさぁ、ファミリーマートってテレビでよくCMやってるじゃん

というもの。

もう1人の意見は

コンビニの中で一番ファミリーマートが偉くなった

というまさかの飛躍ぶり。


正直僕としてはこのまま話が平行線を辿り続け帰結には至らないのではなかろうかと心配もしたのだが、少し彼らから意識を逸らした次の瞬間にはどういう訳か

世界中のコンビニがファミリーマートに変わるんだよ

という見解で彼ら2人は謎の意気投合をしていた。

 

って、それでいいのか小学生。