お金がほしい

お金がほしい

2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

凪のあすから 第21話「水底よりの使い」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。

 

前回までに残った謎

・うろこ様の正体(一応)
・9話ラストでまなかが赤ウミウシに告げた内容
・紡くんが13話にて海に落とされた(設定上の)理由
・海から帰ってきた光(と要)が裸になっていた理由
・美海がエナを獲得したときに聞いた音(美海にだけ聞こえる理由)←まなかのエナが剥がれる音?
・18話にてまなかを連れ去ったときにうろこ様が物憂げな表情をしていた理由
・海神様とおじょし様の悲しい結末とは

 

↓前回の記事↓

ex-finprethe.hateblo.jp


以下ネタバレあり。

 

 

冒頭。「うぇ?」の再来ならず。くそぅ。


今回はいつもと趣向を変えてストーリー展開を追わず、オープニング映像から本話の立ち位置を概観しようと思う。
間違っていたらめちゃくちゃ恥ずかしいのだが、どうせ残り5話なのでこの際それは考慮に含めないこととする。

実はこれまでOPは毎回飛ばしていたので気づかなかったのだが、今回偶然に飛ばさず見たところかなり興味深かった。

 

たとえば、赤い傘について。

まず映されるのは、はるか上空にある赤い傘を見つめるまなか。グッと右手を強く握り、何かを堪えている描写。
そして降り注ぐぬくみ雪を掴んだ美海が、赤い傘をさしている。
直後、一陣の風が吹き、美海の持っていた傘が飛ばされてしまう。
そしてラスト、落ちてくる傘(太陽)を眩しそうに見つめる美海。それを掴んだのがまなかであった。

これが何の暗喩なのかについては色々考えられるでしょうが、恋心であるならばかなり面白いなぁと。

赤い傘を最初に掴んでいるのは美海である。これが最後にはまなかの手に渡る。「赤い傘」をそのまま恋心に翻訳すると、~21話では「美海⇒光」という恋愛模様であったが、最終話にかけて「まなか⇒光」の構図に移っていく可能性が高い。
それだけならばまだ良いのだが、美海の持っていた傘は強風によって、つまり美海がコントロールできない事象によって飛ばされている。

 

そしてこの映像。

f:id:qfbrj:20200913183729j:plain

あとは冒頭、上空にある傘をまなかが見つめている描写も忘れてはいけない。

これらをひとつの線としてつなぎ合わせると、一つの仮定が生まれる。

美海がまなかの代わりにおじょし様となり、まなかは光への恋心を取り戻す。

といっても、まだ証拠が十分でないのでもうちょっと肉付けしていく。

18話にて、うろこ様はこんなことを言っていた。

「何かが現れるとき、何かが失われる。さすれば、足し引き同じになるというわけじゃ」

凪のあすから 第18話「シオシシオ」感想 - お金がほしい

そして海神様とおじょし様の物語で、海神様はおじょし様を地上に帰したとき、引き換えに「あるもの」を奪ったという。
それこそが「赤い傘」=恋心なのではないだろうか。

 

OP冒頭、恋心を奪われたまなかは上空にある傘を見つめるだけであった。
そのあとは美海のターン。まなかの一時退場により見事メインヒロインの座を勝ち取ったのも束の間、超自然的な力によりそれを失う。
その力とは何か。OP映像から推測できる限りでは、海神様へのいけにえ。つまりおじょし様になるということ。
そしてラスト、美海が眩しそうに見上げる中、まなかがその傘をキャッチしてエンド。

 

うろこ様的に言うならばこう。

<2期前半>

美海:エナを獲得し、メインヒロインという立場を得た
まなか:メインヒロインから降格し、エナを失った

<2期後半>

美海:エナを獲得したが、メインヒロインから降格
まなか:エナは失ったが、メインヒロインに返り咲く

※ちなみに先ほどからメインヒロインと連呼しているが、主人公に対する恋心を有している人物を指しています。

 

このバトンの受け渡しが赤い傘として表現されているような気がしてならない。
だとすれば、最終話に向けて「まなか⇒光」という恋を成就させる鍵は美海にある。

美海の光に対する恋心が失われたとき(おじょし様になったとき)、まなかと光の恋が実るというわけだ。
なにそれつらい。パレート最適みたいな?


実は21話にて、まなかが恋心を失っていると思しきシーンはいくつか散りばめられていて、たとえば「すいぶん(晃に)好かれたな、お前」「好かれた?」というセリフ。


あるいはここ。

f:id:qfbrj:20200913184316j:plain

ハイライト消えているのマジで怖かった。
紡くんが当初まなかを「目のまんまるい子」と覚えていたほどなので、作画班のミスとは到底思えない。

であるならば恣意的な何か。
このシーンをおさらいすると、晃がお皿を落とし、やけどを恐れたあかりが慌てて冷水をかけるという、母の子供に対する愛を見せた場面であった。

f:id:qfbrj:20200913184415j:plain

その場にいたほとんどが晃を心配して緊張した空気が流れる中、まなかだけは例の顔である。

他にも「おふねひき、終わったら言うね」と光と約束したことを忘れていたりと、伏線は多い。


「おじょし様を地上に帰す代わりに恋心を奪った」という物語ならば、悲しい結末という表現にも納得がゆく。
おそらく21話時点で目を覚ましたまなかは、自我を持ったAIのように「恋とは何ですか」状態にあると思われる。


そしてまなかに対し、最終話にかけて恋心をもたらすのが美海の役目。どのように接続していくのかは不明だが、大まかな流れはこんな感じなのではないのかなと。

 

そして、恋模様といえば紡くん×ちさきについても少し。

今回はっきりしたのは「ちさき⇒光」ルートが完全に潰えたということと、「ちさき⇔紡くん」ルートが完成間近にあるということ。
前者に関しては、狭山がくれた5個入りのシュークリームを、自分が退場することで成立させたことから明らか。

狭山は(何も考えていなかっただけかもしれないが)光、要、ちさき、まなか、紡くんの5人を想定していただろう。
しかし実際にシュークリームを食べたのは光、要、まなか、美海、さゆという全員同学年の5人であった。

一方のちさきは病院で紡くんとコーヒーゼリーを食べて「私、シュークリームより好きかも」と発言している。
ちさきは「シシオ4人衆」として友達関係は継続させながらも、一歩引いたところで見守るスタンスに変更した。

また病院で紡くんが「大学に戻る」発言をした際、ちさきの動揺がすごかった。(必死に隠そうとしている姿が描かれていた)
実際のところ、紡くんと一緒にいるちさきは生き生きとしているし、彼はちさきの中でかなり大きな存在になっていることは間違いないでしょう。

だからこそ「アパートに送るね、みかん」とちさきが返した時、紡くんが少し残念そうな表情をしているように見えた。
勝手な推測だが、紡くんとしては一緒に行きたかったのではないのかなぁと。それをちさきから提案するのはかなりハードルが高いが。


とにかく、本話はラストスパートに向けた土台となるお話だったので、大きな展開こそなかったものの確実に次話以降とつながってくる事象は多いと思われる。

特に本編ラスト、紡くんに魚面相(なつかしいなぁ)ができたというのは、今後うろこ様が絡んでくるという意味でも大きく期待できる。
魚面相といえば、物語前半において紡くんとまなかの仲を取り持った存在である。そんな魚面相が紡くんにできたというのは(まぁエロ本を餌にしようとした罰だとは思うが)、まなか×紡くんはもちろんのこと、ちさき×紡くんや光×まなかの関係性を大きく変容させる兆しであるため、次話以降が楽しみである。


というわけで今回はかなり雑になったがここまで。

 

いまだ残っている謎

・うろこ様の正体(一応)
・9話ラストでまなかが赤ウミウシに告げた内容
・紡くんが13話にて海に落とされた(設定上の)理由
・海から帰ってきた光(と要)が裸になっていた理由
・美海がエナを獲得したときに聞いた音(美海にだけ聞こえる理由)←まなかのエナが剥がれる音?
・18話にてまなかを連れ去ったときにうろこ様が物憂げな表情をしていた理由
・海神様とおじょし様の悲しい結末とは(⇒地上に帰す代わりに恋心を奪った?)

 

ex-finprethe.hateblo.jp