お金がほしい

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2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

凪のあすから 第7話「おふねひきゆれて」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。

 

前回までに残った謎

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由

 

↓前回の記事↓

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以下ネタバレあり。

 

前回までに全体の1/4が終了したと思うと感慨深い。
とはいえいまだに序章の域を抜け出してはおらず、謎は蓄積していくばかり。


本編は、いよいよ「おじょし様」が完成したところからスタート。
前話ラストでちさきが発した「おじょし様が完成しなければいいのに」という言葉が脳裏を掠める。。。

 


ま&紡「おふねひきしたいね」「おふねひきしたいな」

OP終了後、完成したおじょし様を眺めながら何の気なしにつぶやく2つの声。


光に50のダメージ。周囲の冷やかしが仇となったか。
ただし紡くんとまなかの発言の真意は、彼自身の口から補足されている。


紡「いや、そういうんじゃなくて、先生が教えてくれた昔の、海も地上も総出でやってた頃みたいなの、やれませんか?」


つまり「海が好きな地上の人間」である紡くんと「地上に憧れている海の人間」であるまなかが、地上と海の障壁を越えて歩み寄りたいと考えているだけのこと。
よってこの発言自体に他意はないのだが、(周囲の雰囲気もあり)自ら敗北に突き進もうとする光にとってはダメ押しの一撃となってしまった。

であるならば、光が今後取るであろう行動は二分され、必然的にここが分水嶺となる。ルート分岐といったほうがアニメっぽいかな?違うな、ギャルゲーっぽくなった。

①嫉妬のあまり「お前らだけで勝手にやればいいだろ!」とキレる
②白旗を掲げて、まなかと紡くんの希望を尊重する

おそらく、これまでの光だったらば①を選択しただろう。
だがこれまで色々な光景を見て、色々な考えを巡らせ、色々な壁にぶち当たり、ついぞ②を選択した。

しかしここで押さえておくべき重要なポイントは、この変化は決して「光が成長した証」などではないということ。
前話の「マジで、速すぎだろ。アイツ・・・」という光の発言は諦めから来ている。つまり光は紡くんと張り合うことを放棄した。
さらに前回のラストで光は1話に戻ったかのように「ビビりのくせに、まなかのくせに」と言っている。

結局、彼は何一つとして変わっていなかった。ちさきが光に惚れた理由もこれで頷けるだろう。

今回光がいつもと違う選択肢をチョイスしたのは、単なる現実逃避にほかならない。まぁそれは光がいつも全力で戦ってきた証拠でもあるんだけども。

それよりもだんだんと先生のキャラが崩壊しているのが心配。
生徒にラーメンやアイスを奢りたいとか、どんな青春フリークだよ。

 


てなわけで署名活動を開始した光たち。

紡「アイツ、なんであんなに・・・」
要「モヤモヤ晴らしの全力疾走ってとこじゃない?」

怪訝な紡くんを他所に、要だけは光の心中を察しているご様子。
紡くんは恋愛関係に疎い説・・・というか、まなかのことを何とも思っていないあたりでもう(以下略)


光はいつも一生懸命なので、現実逃避するときも全力疾走するらしい。これ、再リセットするの大変だと思うけど大丈夫かしら・・・


それから、美海が完全に空気と化している。
おそらくさゆも美海も話の流れと直接関係ないし、賑やかし程度の出演なのかもしれないが、それにしても性格変わりすぎじゃないですかね。

 

光(と要)の頑張りに感化されたちさきと紡くんの会話

紡「あんた(ちさき)はそういうの、似合わないと思うけど」
ち「えっ!? ・・似合う似合わないの問題?」
紡「たぶん、みんなできることしかできないし、できないことを無理にやろうとしても、きっと辛いだけだ」

紡くんはしっかりちさきのウミウシを担っているらしい。素でこういうことを言えちゃうから紡くんには一生敵わないなぁ。

 


そしてこの後、新事実が発覚。
おじょし様制作を手伝った狭山くんが「サヤマート」店長の息子とのこと。

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狭山くん(と後ろに映る江川くん) ・・・てかなにこのイラスト

言われてみれば苗字は「サヤマ」だし、前話で供物や輸送用トラックがどうのこうのという話をしていたので、なるほど合点がゆく。

 

 

ここで、光の後ろ向きな頑張りに違和感を覚えた人が2人。

ち「光、頑張ってるよね」
ま「でも、なんかひーくん、その・・・違う気がするよね」
ち「違う?」
ま「あっ、ひーくんが頑張ってるのはいつもだけど、でもあの、違う頑張りっていうか・・・えぇと」
ち「きっと、変わろうとしてるんじゃないかな?」

 

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光の頑張りに対して不安そうな顔を浮かべるちさき

ちさきは光の全力敗走を見て、物憂げな表情を浮かべていた。(上画像)
それを彼女は「変わろうとしている」と評していたが本質的には違うと思う。

ちさきが好きなのはいつでも前向きに全力投球して、まなかに対しても本気だった光である。
そんな光がまなかを諦め、2人の仲を後押しするように奔走している。

そうした「これまでと違う光」が現状維持を望むちさきには到底受け入れられず、出した答えが「変わろうしている」であった。

 


場面変わり、おふねひきについての話し合いの場にて。
光の親父さんが言うように、海村と地上の人間は揉めずにはいられない。

 

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「おいおい、なんか雲行き怪しいんじゃないか?」

上の発言のとおり、みるみる雲が分厚くなってゆき・・・

おじょし様がみたび破壊され、そして雨が降り出す。
その雨は会議の末の先行きでもあり、同時に光の心でもあり、いまだ分かり合えない地上と海の狭間で苦しむあかりの心でもあり。

 


結局家出することになったあかりと光。
あかりは、光には家にいてほしかったようだが、身勝手な行動をする自覚がある手前その思いを口にするのは憚られる模様。

直後、うろこ様の発言。
「見てみぃ、(御霊火の)揺らぎがずいぶん大きくなっとる。もう猶予はほとんどないぞ」
以前から仄めかされていたように、やはり自然災厄の兆候か。

 


海から出ていくというあかりと、それを聞き入れようとしない親父さん。

うろこ様「意地っ張りなのは親子共々か、やれやれじゃ」

意地を張らず素直になってもらうため、あえて親父さんに見せるようにして2人に苦難を与えるうろこ様。

ようやく阻止した親父さんに「本当に良いのか?」と、うろこ様。またまた、言わせたくせに。


というわけで本編終了。
おそらくこのままいくと物語の前半(~12話)が「おふねひき編」的な立ち位置になると思うので、本話はその序章と終章とを繋ぐ回のように感じた。起承転結でいう「承→転」の転換点かな?

 

 

  • ひらがなを多用する謎

よく考えれば「凪のあすから」というタイトルからして意味不明。
どうやら「Earth Color」を平仮名表記にしたらしいのだが、それでも(今のところ)意味不明。話数を追うごとにタイトル回収されるなんて日がくるのかしら。

各話ごとにつけられたタイトルしかり、美海以外の女性人物名しかり、本作品ではどうにもあえて平仮名を用いているきらいがあるように思えてならない。

たとえば僕たちは全文字平仮名の文章を見ると「子供っぽい」「幼い」といった印象を受けるが、本作品における平仮名を我々視聴者はどう解釈すれば良いのでしょうか。

そしてこの謎(というよりは違和感)こそが、本作品のテーマと繋がっているような気もしているわけだが。

 

  • いまだに進展のない橋脚

本話のざっくりとした要約をするならば、「光が中心となり、海村と地上の人間がお互いに歩み寄ろうとするも無残に失敗する」というもの。

光たちが何かアクションを起こすたびに作りかけの橋脚が映し出されており、この映像自体が失敗に終わる未来へのフラグ的な役割を担っていた。

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「みんな、頑張ろーぜー!」という掛け声とともに映し出された窓の外

この橋脚の工事が進展するのか、はたまた取り壊されたり、別の糸口でもって地上と海が繋がったりと様々な可能性があるわけだが、今後この橋脚がどのように役割を変化させていくのか、最終話まで見届けていきたい所存である。

 

 

残った謎

・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由←自然災害かなにかの可能性が大きい

 

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