凪のあすから 第6話「巴日のむこう」感想
アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。
前回までに残った謎
・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由
↓前回の記事↓
以下ネタバレあり。
6話は慌てて水着に名札を縫い付けるまなかと、その様子に呆れるちさきからスタート。
これはもしかして、噂に名高い「水着回」というやつではないのか。
都市伝説だと思っていたが、まさか実在したとは。
直後、ちさきと光の会話。
ち「またあかりさん頼み?」
光「いいだろ、ついでなんだから」
ち「光は、ほんと変わらない」
光「あぁ? 進歩がないってか?」
ちさきの穏やかな表情たるや。
彼女はやはり、波路中学にいた頃のままでいたいのでしょう。だから「いつも通り」にとても安心する。
その一方で光は「いつも通り」であることを否定的に捉えてちさきに突っかかっている。
その後、表情が暗くなるちさき。そしてそんな彼女を心配そうに見つめるまなか。
OP明け、校内プール。
水温が低めだが、先生のテキトーさによりプール決行。水着回が決定した瞬間である。先生はできる男だった。ありがとう。
女子のいるうちから男子が着替え始めるというあるあるネタもいただいたところで、まなか達も女子更衣室に退避。
4話では、男子陣が互いにチェストして地上と海村の溝が緩和された描写があった。その分、女性陣はどうなのだろうと思っていたが、正義感の強そうな子から声をかけてもらえる程度には仲良くなっていたらしい。
ほう。
ほう。
ほうほう。
前回の記事で、アニメの良いところとして人物の心理描写がきちんと明示されていることを挙げたが、女子更衣室を合法的に覗くことができるという項目も追加しておこう。
紡「女子って、ああやって仲良くなるのか」
要「女子最強」
男子は海と陸の溝を埋めるためにあれほど苦労したのに、女子ときたら乳揉みで友達成立とは。
なるほど、僕も女子に生まれ変わった時のために覚えておこう。
・・・というか、中学で男女合同のプールってモラル的に良いの?良いならどうして我々は別々だったの?
チッ、これだから三次元は。
あと、先生のストライクゾーンはド高めという世界一いらない情報を知ってしまった。
しかしその直後の「屈伸からのうさぎ跳び」とは。怪しいぞ先生、怪しいぞ。
願わくば、僕も女子中学生に屈伸からのうさぎ跳びを強要できるような人生を歩みたかった。
そして物語は、光と紡くんの水泳競争へ。
どうやらまなかに良いところを見せようとして紡くんをけしかけたようだが、紡くんが一歩リードという想定外の展開に。
まなか曰く「なんか、こういう陸と水の中間だと変な感じっていうか。クロールとかってあんまり」
なるほど。
しかしこの設定は疑問点が多い。
ワンピースの悪魔の実にも通ずるところがあるが、たとえば海の魚を川に放流しても(逆もしかり)すぐに死んでしまうように、光たち海村の人々はプールでも呼吸できるのだろうか。
エナが水分を吸収するのであれば、塩素の混入したプール水を大量に取り込んでしまうのに体に害はないのか。
泳ごうと思えば海と同じように泳げるのか。
など疑念は尽きない。
まぁそういった点は物語の本質と逸れるため深く追究しようとするのは野暮というものだろうが。
いずれにせよ、光の不甲斐ない姿に拍子抜けしている地上の女子に対し、即座に弁解するまなかは優しい。
直後、光がターンに失敗して足を負傷。
考えるよりも先に体が反応したまなか。動けなかったちさき。紡くんよりも遅かった要が光のトラブルに気付かずしれっと1位になっている姿(笑)
細かなカットに色々な人物像が集約されていてとても面白い。
保健室に連れていけと言われるシーンでは、ちさきと光の関係を心配しているまなかの気遣いが、逆にちさきを不快にさせてしまう。
そして場面はふたりきりの保健室へ。ちさきの泳ぎが見たかったのですが。
まなかファンのための(?)サービスカットがあるものの、個人的にはちさきの後だと物足りませんでした。どうでも良いですよね、すみません。
そんな姿にちょっとときめいてしまったドリコン光は、顔を隠すようにタオルで覆った。
光「マジで、速すぎだろ。アイツ・・・」
本話開始時には「プール回だぜ、ひゃっほい」とか思っていなかったのだが、光が陸と水の中間でもがき苦しむ現状を象徴するようなシーンであった。プールはこれを表現するための単なる舞台装置に過ぎない。
光はどんなに頑張っても紡くんに追いつけない。まなかに対し、自分が彼よりも上の存在であると顕示しようとするも失敗したうえ、その当事者であるまなかに慰められてしまう。そんなダサい自分。
場面変わり、ごみ捨てをする要。
ジゴロな要を中心に、話題はおじょし様制作へと移る。着実に地上の人間と距離を詰める要。
にしても美海の性格変わりすぎじゃないの。
前回までの「どっかいけ美海」が終了したからといって、ただのかわいい小学生になっておる。どゆこと。
ほとんどの視聴者はこの豹変ぶりを素通りするだろうが、僕は騙されないぞ。
まぁ、前話でこれまで自らを覆っていた化けの皮をビリビリになるまで光に引き裂かれたので、本来の美海に戻ったといったところか。
光とチェストした男子2人組はサブキャラとして定着した模様。
今後は重い展開を緩和する存在として機能してくれることを望む。間違っても4人の仲をかき乱すような真似だけはしてくれるなよ(やりそう)。
直後、ちさきと光の関係を憂うまなかの発言に耐えかねたちさきがついぞ退散。
思わず追いかけるまなか。ここで追いかけられるのがまなかの良さでもあり悪さでもある。
けっきょく、まなかとちさきは仲たがいをしてしまい、それぞれ別々に帰路につく。
失敗してしょぼくれるまなかのもとには、偶然だろうか必然だろうか紡くんが登場。
空気を読んでじいさん退場。年老いてもあのくらい有能でありたいものである。
これらの描写からも分かるがやはり、まなかにとって紡くんは太陽のような位置づけなのでしょう。
(写真は太陽フレアだが)虹というのは雨があがった後に見える現象である。つまり、自身の心に降る雨=涙を晴らすことのできる存在。
そんな紡くんと太陽に背を向けながら、まなかが本話のサブタイトルにもる「巴日」の説明をしてくれた。
天気が良くて、ぬくみ雪がいっぱい降る日、冷たい潮流が流れ込んできたら、反射かなにかでお日さまが3つに見えるって・・・
なるほど、わからん。
とにかく「三つ巴」という言葉もあるように、太陽が3つに見える現象とな。
海村はカルテットなので数が合わない。何やら不穏。
は?なにこれかっこよ。お前のほうがかっこいいわ。なんだよムカつくな。こんなんまなかじゃなくても惚れるじゃん。ちくしょう光の気持ちが痛いほどわかるぜ。
海に戻ったまなかは巴日を発見。ちさきを部屋から連れ去っていく。
・・・海村のセキュリティどうなってんの?1話では光もまなかの部屋に入り込んでたし。
ちさきの「変わりたくない」発言は後述。
ラストに光が発した「ビビりのくせに、まなかのくせに」は要審議。
光は1話でまなかを「ビビり」と評して「守ってやらなければならない存在」と捉えていた。
しかし5話までに様々なことがあって、その印象を大きく塗り替えたはず。それなのに彼はまたそこに引き返すのか?
- ちさきという人間の矛盾
プールで光が怪我をしたとき、まなかはとっさに動いたのに対してちさきはそれを見ているしかできなかった。
そんなシーンを思い出し「なんで・・・もうやだ!」とみたび自己嫌悪に陥るちさき。
不変を望むちさきが、誰かを好きになった時点で自己矛盾が生じる。
特に彼女の場合は、光がまなかを好いていることを知っているため、まなか以上に光に近づくことができない。
だのに本当は光の一番でありたい。自身の気持ちに鈍感なまなかよりも、強く。
「おじょし様が、完成しなければいいのにな」
「私ね、変わりたくないと思ってたし、変わりたくないよ」
ちさきは今の(正確には波路中学在学時の)4人の関係がとても好きで、それを壊したくないので現状維持を望んでいる。そのためには、自分の気持ちを隠しておく必要があるが、すでにまなかに知られ賽は投げられている。
お姉さんキャラということもありなまじ頭が良い分、ちさきだけは未来を憂い過去に生きている。彼女だけが今を生きていない。
ちさき曰く「みんなで見なければ意味のない巴日」を、本話ラストでは光だけ見ていなかった。4人の関係性は、彼女の意に反して着実に変化している。。。
残った謎(前回と同じ)
・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・5話冒頭のうろこ様の発言「地上と海との境を完全にするべし」の理由
おまけ
・・・それでは、また。