お金がほしい

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凪のあすから 第2話「ひやっこい薄膜」感想

アニメ初鑑賞。原作コミック未読。
素人がテキトーなことを書いているので、訂正や批判等あったらぜひにコメントお願いします。


前回までに残った謎は以下のとおり。

・御霊火とは
・ガム文字を残した少女2人組の正体
・うろこ様の正体
・ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは

↓前回の記事↓

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以下ネタバレあり。

 


冒頭、まなかの膝から魚がログアウト。正式には「ぎょめんそう」と言うらしい。
魚は「またね」と発して、少しだけ空いている窓から外に出てゆく。

窓が中途半端に開いている描写からは、まなかの内(海中)と外(地上)に対する立場が変化しつつある様子がうかがえる。

そんな曖昧な立ち位置のまなかだからこそ、真っ先に紡くんの言葉を思い出して意気消沈。
あれほど嫌がっていた「ぎょめんそう」は、いまや彼女にとって紡くんと自分を結ぶキーであったからだ。

その後馬鹿のひとつ覚えのように、うろこ様に煮物を投げつけて呪われそうと試みるも失敗。
うろこ様。煮物は食うが、食えない男である。

 

OP終了後、まなかと紡くんの会話に割って入る光。

「今のうちに言っておく。地上の奴らが海の村に関わるな」

純粋に受け取れば「まなかにちょっかいかけるな」と牽制する言い回しである。
が、それならば「地上の奴が海村の人間に関わるな」と言うほうが自然ではないだろうか。駆け引きを知らない光の性格であれば、なおのこと。

光はその後のまなかとの口論で「地上の奴らのせい」「連帯責任」と表現している。紡くんはなにひとつ悪いことをしてないと光も分かっているので、そう表現せざるを得なかったといったところか。
2話のサブタイトル「ひやっこい薄膜」は当初エナのことだと思っていたが、地上と海の確執についての含意が有力になってきた。


にしてもこの学校、青を基調にしているとは思っていたが火災報知器まで青いとは。
なにかの暗喩でなければ、御霊火しかりこの世界の火のイメージは青色ということかしら。

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まなかを慰めるちさきの言葉。
「光は怒っているわけじゃないから、まなかも怖がらないであげて。余計ムキになっちゃうから」
「そんなの、小っちゃいときからずっと見てきたもん。まなかのことも、光のことも」

 

そしてついにガム文字を残した少女2人組が登場。

威勢よく啖呵を切った少女は、言葉とは裏腹に体が震えている。
一方の、一見か弱そうに見える少女はずいぶんと肝が据わっているようだ。さては影の首謀者だな。

海村の4人でいるシーンでは、光とまなかは子供っぽい演出を施されることが多い。
しかし本当の子供が出てくると光は大人の対応。カチンと来そうなものだが、いたって冷静だった点は正直驚いた。

そして結局今回も2人組の正体は明かされなかったわけだが、ヒントは得たので所感や今後の予想は後述する。


ずいぶんと年季の入った防災無線の描写。
(千葉県のとある地方ではパンザマストと呼ばれているらしい)

 

その後場面は授業のシーンに移る。

セリフやモノローグに留まらず、黒板のようにこの世界の情報を提示してくれるのはありがたい。

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どうやら海村の名前は「汐鹿生村(シオシシオ)」というらしい。読みづらいし書きづらいから今後も「海村」と書き続けようかしら。


もうひとつの新出単語「おじょし様」はおふねひきで乗せる人形のことらしい。

先生の説明
「元々のおふねひきは生贄の女性を乗せて海の神様に捧げたのが始まりだけど、今は本物の女性の代わりにおじょし様と呼ばれる木彫りの人形を乗せるんだ」

 

今年は執り行われないらしいおふねひきの有志をクラス内で募るも、学級大反対。と思いきや立候補者が。

ここで手を挙げた順番が興味深い。
紡くん→まなか→光→ちさき→要


紡くんは漁師の家庭と言うだけあり、海村に造詣が深い。
「うろこ様」のことも「ぬくみ雪」のことも「御霊火」のことも知っているとは。いや待って、ぬくみ雪って私知らないんですが。

塩が雪みたいに降ってくる現象をそう呼ぶらしい。


シーン変わって帰路につく4人組。
偶然(光の姉である)あかりのキスシーンを目撃してしまう。それだけならば何の問題もないのだが、光が気に食わない点は、相手が地上の男だったこと。

それに追い打ちをかけるように、要から告げられた事実。
「地上の人間と結ばれたら、村から追放されちゃうんだ」

どうやら要とちさきは以前から知っていたらしい。
初耳の光とまなかは寝耳に水。


とはいえ光にとっては好都合な情報だったはずである。もし光が打算的な人間ならば、その話を聞いて即座に口元が緩むであろう。光はまなかに惚れているので、その彼女が憎からず思っている紡くんへのルートが絶たれるのであれば、思ってもみない幸運である。
しかしその事実に真っ先に反発する光という存在は、まっすぐな人間なんでしょうね。総括するならば、猪突猛進と言ったところか。


ま「や、やだ、エッチなこと言うひーくんは嫌いだよ!」
光「俺だって、エッチなこと言うまなかは嫌いだっての!」
ま「私、言ってないよ!」
光「言ってる! なんか最近、気持ち悪いんだよお前!」

ち「気持ちは分かるけど、あれじゃまなか可哀そうだよ」
光「分かるってなんだよ。なんだよお前、いっつも大人ぶってさ、何でも知ったふうで、お前に俺の何が分かるんだよ!」
要「今のはダメだね、八つ当たり。まなかについては、さすがにイラっと来るのは分かるけどさ」

またしても口論。というよりは衝突か。

ちさきは先刻まなかに対して「光の気持ちが分かる」と言っていたが、それを本人から否定されてしまう。
面白いのが、要も存外まなかに対して怒っていたこと。ちさきへの気持ちがある手前、4人の範疇から逸脱しようとするまなかを面白く思わないのは理解できる。

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ここで3人と仲たがいした光と心を隔てるように、全員ポールの向こう側から海に戻る演出が細かい。


廃校になった汐鹿生村立波路中学校にて語らう要とちさき。

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立て看には「6月末日をもって廃校」と記載されていたが、どうしてそんな中途半端な時期に廃校になったのかは謎。

 

ち「私は地上の人を嫌いとかってないけど、やっぱりずっと海にいたい。まなかと要と、光と一緒に」
要「この場所に居たいのは、そのほうが楽だからだよね。別の場所に少しでもあこがれを持ってしまえば、辛くなるから」

 

要さん。これ強烈にブーメラン刺さってないですか大丈夫ですか。

ブランコというメタファーは、悩みを抱えている人間が心の揺れ模様を表現する際によく用いられる手法である。
この場合はちさきが悩んでいたはずだったのだが、ちさきは停頓している。つまり彼女の心はいまだ波路中学校にあって、過去を引きずっているだけのこと。ちょうどぬくみ雪が積もったまま放置されているこの場所のように。
一方の要はなまじ適応能力が高い分、ちさきのいる波路中学校(これまでの自分)とそうじゃない場所(新しい自分)との間で葛藤がある。要するに、ちさきとの関係性の葛藤でしょう。

 


光のモノローグに関連して。

話が前後して申し訳ない限りだが、本話のサブタイトル「ひやっこい薄膜」について。

当初は安直に薄膜=エナと考えていたが、「ひやっこい」という表現が引っかかった。
光はモノローグで「エナみたいにあいつを守りたかった」と言っている。それに「ぬくみ雪」という単語からも海に関連するワードには温かさがこもっている。

つまり「薄膜」は心の隔たり。光と、まなか・ちさき・要。それから地上と海。と考えたほうが自然であろう。


場面は「おじょし様」制作に移る。
正直な話、2話にしてちさきのメンタル大丈夫かしらとかなり心配していた僕だったが、杞憂だったらしい。
ゴミ捨て場で自分の考えを整理している描写があるということはつまり、自分の思いや悩みをきちんと消化(≒焼却)できている証。


そこへ紡くんもログイン。このあとの発言は審議ですね。

紡「あの、目のまんまるい子」
ち「...まなかですか?」
紡「あの子の魚も、喜んでくれるといいけど」

今世紀最大の衝撃。
おじいさんに「あの汐鹿生の娘っ子はどうした?」と聞かれたとき、「元気だよ(ぎょめんそうの真似)」とまなかのイミテーションで返した紡くん。
「彼はボケに回ることもあるのか」なんて悠長に構えていた僕だったが、その実まなかとの会話で唯一憶えていたセリフを返答していただけであった。

そして今回の「あの、目のまんまるい子」発言。まなかの名前を憶えていないどころか、こいつマジで魚にしか興味がないらしい。マジか...紡くんマジか。
思い返せば「1話の風呂シーン(いかがわしくない)」で紡くんは「綺麗だ、あんたも」と言っていたが、それは「綺麗だ、あんた(のエナ)も」ということだった。マジか...紡くんマジか。

2話冒頭におけるまなかの回想シーンでは、エナについて語る紡くんの記憶は完全に抹消されているのがつらい。え、なにこの誰も報われない世界。

 

1話終了の段階で、まなかと紡くんがくっついて光の立ち位置がどう変化するか、みたいなストーリー展開をするのかと想像していたが、ここまで爽快にフラグを折られたらその展開はまずあり得ないでしょうねぇ。


などと考えていたら物語は急展開。呪ってほしいまなかとうろこ様のもとに、あかりと父親が登場。例のキスの相手との関係が露呈してしまったらしい。

海村の一人が「見た奴がいたんだよ」と発言している。見た奴とはもちろん光たち4人。
ではそれを告げ口したのは?と考えると、消去法で要になるわけだが、別の場面を別の誰かが目撃した可能性もあるのでそこは何とも。

仮に要がバラしたとして、その事実が光に伝わった瞬間におそらく友達関係は破綻である。2話の段階で胃に悪い展開が続いているので、そういう展開も今後はあるかもしれない。ないことを望む。

というわけで場面を追っての所感は以上。

 

次回に向けての整理だが、まずはガム文字2人組。

肝の据わった女の子(美海というらしい)が「あの女と知り合い?」と訊いていたように、彼女らはあかりに対して不満を持っているらしい。
そして今回の最後の一件。果たしてこれら2つがどう繋がるのかは謎だが、2話ラストの引きからして次回はおそらくあかりにフォーカスを当てた話になるはずなので、彼女らの登場も当然期待される。

 

次に要。

ブランコのシーンで葛藤していた彼であるが、その後そういう立ち位置になるのかはぜひとも気にしておきたいところである。
もし「別の場所に少しでもあこがれを持ってしまえば、辛くなるから」という考えを振り切って、ちさきと結ばれるための布石としてあかりの一件を密告したのであれば、なかなかに最低野郎である。そういうの僕は好きだけどね。


最後にあかり。

正直主人公のきょうだいがここまでフォーカスされるとは思っていなかった。すでにドロドロの4人に加え、あかりの禁じられた恋愛までもが取り上げられるとさすがにしんどい。
ところで、光以外の4人に兄弟姉妹はいるのだろうか。2話の段階で判明していないだけかもしれないが、ちさきなんて弟がいてもおかしくなさそう。そういう角度の話が今後あるのでしょうか。

 

残った謎

・御霊火とは→多分海の中で燃える特殊な火。もうネットで調べたほうが早い気がしてきた。
・ガム文字を残した少女2人組の正体
・うろこ様の正体
・1話ラスト付近のまなかの発言「おうたの練習」とは
・あかりのお相手は誰か

 

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