お金がほしい

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2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

クレヨンしんちゃんの声優降板に寄せて

僕はこんなことをしている場合ではない。
明後日までにあとA4用紙4枚を文字で埋めなくてはいけない。

土日は忙しいから今日中に終わらせようって、さっき自問自答の末結論したはずだっただろ......?


ブログというのが段々と逃げの口実となっている気がする。
テスト前にやたら机の上が綺麗になるのも、浮気がバレたくない夫が急に手土産持って帰宅してくるのも、きっとこんな気持ち。

J-POPのアーティストたちはリスナーの共感得たいならこんなふうに共感性羞恥持ちの方のメンタル削る勢いの生々しい歌作ってくれればいいのに。


そういえば、クレヨンしんちゃんの声優が本日の放送をもって降板するらしい。
きっと来週分の収録は終わっているだろうから、視聴者が今日の20時にあれこれTwitterでつぶやいているあいだに、ニューしんのすけの命はすでに吹き込まれていると予想できる。

 

かつて民放では、夜の7時や8時にアニメを放送することが普通であった。
ワンピースも名探偵コナンもゴールデンタイムの担い手であった。

それが今ではドラえもんクレしんだけ。
都会のほうはよく知らないけど。

そんな時代からクレヨンしんちゃんを観ていた僕は、声優の矢島晶子さんが降板すると聴いたときかなり驚いた。
ドラえもんの声優陣がガラリと変わったときも驚いたけど、それ以上に今回の件は来るものがあった。

降板理由は「しんのすけの声を保ち続けることが難しくなった」だそうだ。
まぁ毛利小五郎の声優交代のときもいざこざが原因だったらしいし、こんなの実は表向きの理由で実際のところは違うのかもしれない。


でも27年間も自分とは違う人格を演じ続けるのって、僕の乏しい想像力では及びもつかないほど難しいことだと思う。

特にクレヨンしんちゃんというあの嵐を呼ぶ強烈なキャラクター性が、5歳児という年齢を保ったまま27年間ブレることなく存在し続けていたというのは、もはやそれだけで奇跡みたいなもの。

正直、クレヨンしんちゃんに留まらずアニメーションにおける年齢設定というのは随分テキトーなものだと思う。
風間くんなんて精神年齢20歳くらいだし、ボーちゃんの冷静沈着な雰囲気はもうアレ70代だよ。

しんのすけに至っても所々言動が大人びている。
大人びているというか、達観している。卓抜している。

そりゃ5歳児とは言ってもその設定を考えたのは大人なわけだし、実際の5歳児をリアルに描いたらそれはそれで悲惨なことになるので脚色というのは大切だろう。

けれど、しんのすけはそれを差し引きしても彼というキャラクターがブレない。


これまで幾度となくアニメの脚本家が変更されただろう。
作者も亡くなってしまって、もはや彼の性格は我々のイメージの中にしかない。

だのに彼はいつ見ても野原しんのすけその人である。
子供らしく下ネタを叫んでみても、忖度することなく社会の闇に切り込んでも、5歳児とは思えない諦念を醸しだしていても、それは紛れもなく野原しんのすけだった。


きっと日本国民なら半数以上が彼のことを見知っていて、そして共通のイメージを抱いている。
そんな大きすぎる存在を27年間演じ続けてきたというのは、もはや偉業という言葉以外では言い表せない。


僕はここ数年クレヨンしんちゃんなんて観たことがなかったから別に悲しいとか残念だとか全く思わないけれども、その代わりにありがとうございましたとだけ言いたい。

まぁ矢島晶子さん自身が声優を引退するわけでないので、またきっとどこかでお目にかかる、否、耳にすることもあるだろう。


・・・とうまくまとまったところで終わりにしたかったんだけど、ノスタルジーを刺激されたついでにもう1つ。

僕にとってクレヨンしんちゃんのオープニングといえば、どうしたってコレが浮かんでしまうのである。

www.youtube.com

大人社会への激烈なるアンチテーゼ。最高にロックだよしんちゃん。

「ソレって大人の都合なんじゃないの?」という言葉がヤケに刺さる。


子供は大人を経験したことがないけど、大人っていうのは誰しも子供時代を経て今があるのに、どうして子供のときの気持ちが分からなくなるんでしょうね。


・・・っておっといけないいけない。
僕は大人なのでそろそろ現実に戻ります。さっさとパソコンとの睨めっこを終えて気持ちよく眠りたい。

 

 

あー。でもこれだけ文字打ったし、正直めんどくせぇな。


はぁ。オラ、明日から頑張ればイイや...ね。