お金がほしい

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2020年10月をもって更新をストップします。永らくのご愛読ありがとうございました。

結局ゲップは何が不快なのか

先日、ネットサーフィンをしているとこんな記事を見つけた。

「ゲップ」と「おなら」下品なのはどっち?|「マイナビウーマン」

我ながら普通にネットサーフィンをしてもこんな記事は見つからないと思う。

いったいどんな検索をかけたらこのサイトに辿りついたんだ?という疑問もあるだろうが、そこは皆さんの想像に任せるとしよう。


ところで皆さんは「おなら」と「ゲップ」のどちらが嫌いだろうか。
どちらの方がより不快に感じるだろうか。

上のサイトではゲップ:おなら=2:1の割合でゲップに軍配があがった。
いや、指標が「不快」なのだから負けたのか...?


ともかく世間一般ではおならよりもゲップへの風当たりが厳しいということがこれで分かった。
なので勝手にその理由を想像してみたいと思う。

ちなみに僕は屁理屈と月賦払いが嫌いです。


さて、まずはおならとゲップの共通項をあらい出してみよう。

ざっと考えられる限りでは

  1. 生理現象である
  2. 音が出る
  3. 臭いがある

の3つが挙げられる。
以降はこれを順に見ていくとする。


まず①「生理現象である」についてだが、おならもゲップも生理現象であることには違いない。

「あ、屁が出そう」「やばい、ゲップが出る」というシチュエーションはその人の意図にかかわらずランダム発生する。

だから、仮に第三者がその音を聞いてしまったとしても「キモッ」と思うと同時に「まぁ生理現象だし...」と溜飲を下げることもできよう。


ただ、ここで重要なのは我慢できるか否かという点である。

おならというのは、ゲップとして排出されなかった空気が腸に移行してアナルから噴き出る現象である。
よって、おならは元を辿ればゲップと同じなのだ。

しかしおならの場合、ケツ以外からの排気口が無いというのもまた事実。
人間の腸は7~9メートルあると言われているので、そんな長大な修羅場をくぐってきたおならが逆流するなどあまり考えられない。

実際医学サイドからみても、おならを構成する空気は腸管に吸収されるものとそうでないものがあるという。
酸素や二酸化炭素は腸管に吸収されるが、窒素とにおいの元である硫化水素などは時を経ても濃度が変わらないというのだ。

gooday.nikkei.co.jp

ちなみに硫化水素とは一般的に「硫黄」と呼ばれるもの。
大涌谷の黒たまごなんかが有名だが、腐乱臭を発するものとして遍く忌避されている。

そのためおならを一時的に我慢したとしても、その全てが腸管に吸収されることがない。
なのでこれはあくまで対症療法に過ぎず、結局はいずれ排出しなければならない宿命なのだ。


しかしゲップの場合はどうか。
例えば炭酸飲料を飲んだあとにゲップが出そうになっても、頑なに飲み込もうとすれば口からゲップが排出されることはない。

まぁその空気はいずれおならとして出されるのかもしれないが、しかしこのようにゲップは我慢できる。


僕は、ここが第一の嫌悪感のポイントであるように思う。

おならは仕方ないが、ゲップなら我慢できるはず。それなのに人目も憚らずゲップするなんてあの人サイテー。
といった具合だ。

 

そして②の「音が出る」については、どちらも拮抗していると思う。

おならも「すかしっ屁」と言うくらいなので音を調整できるし、ゲップも自分にしか聞こえないくらいまで音量を下げることも可能。
一方で最大出力の場合はかなりの威力を発揮するが、これについては双方とも「不快」なのでドロー。


続いて③「臭いがある」についてだが、正直これは②と関連付けて4パターンに場合分けが必要だと思う。

実際分けてみると、
パターン1:音があって臭い
パターン2:音はあるが臭くない
パターン3:音はないが臭い
パターン4:音がなく臭くない
こんな感じだ。

パターン1に関して、これは最悪のケースだと言っていい。
嫌悪感を耳で味わい鼻でも味わうというフルコース。お金を貰っても遠慮したい。


そしてこの場合、どちらがより不快であるかは僅差で「おなら」になるだろう。

ゲップの臭いは、まだ堪えられるケースが多い。
一方刺激臭のおならは呼吸困難に陥る場合もあり、そのうえ被害地域が大きい。

とはいえ、にんにく料理とかネギ料理とかを食べた後のゲップのにおいもなかなか強烈なので、これについては賛否あるだろう。


ではパターン2はどうか。

これについて論じる前に、まずはこれをご覧いただきたい。

www.youtube.com

僕は最初「ゲップのほうが不快じゃね?」と思っていたのだが、ナミさん曰く「汚い! 何もかも!」であった。

ナミさんは絶対!というのはこの世の真理であるためこの勝負はドローとします。


パターン3は、1と同様おならが勝ち。

パターン4であれば、もはやその存在にすら気付かないため判定不能


よってこれらの結果より、「におい」に関してはゲップよりもおならのほうが不快であると言える。

 

では、まとめに入ろう。

総括すると両者1勝1敗1分けという結果が得られた。

あくまで僕指標なので人によって結果は大きく変わってくるが、しかし僕自身はおならよりもゲップのほうが品が悪いと思っている。
つまり、上に挙げた3つの項目以外の点でゲップがおならに勝っているのだ。

ではそれは何か。
答えは簡単である。シチュエーションだ。

おならというのは腸内細菌の動きが活発になったときに発生するので、必ずしも食事中とは限らない。
それはよく晴れた日の昼下がり、仕事で疲れた体を癒す入浴中、あるいは夢の世界へ誘われている最中に不意にやって来る。

だがゲップはどうだ。
もちろん例外もあるが、基本的には空気を一番取り込む食事中や水分補給中に催すことが多い。


食事中というのは、誰かと時を共にするケースが多く、そして人間がもっとも過敏になる時間だ。
一緒に食事を摂る相手が少しでもクチャラーだったら気持ち悪くなってくるし、食事中のテレビで生理的に受け付けないものを見ると食欲を失くしてしまう人もいる。

そんな状況で相手がゲップしたらどうなることか、もはやこれ以上語る必要はないだろう。


というわけでやや牽強付会が過ぎたかもしれないが、以上をもって僕の研究成果の発表を終了させていただく。
最後までお付き合いいただき感謝します。