お金がほしい

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先に謝っておきます。ごめんなさい。

「秒速5センチメートル」を見たら女性恐怖症になりかけた話 Part3(ラスト)

※とりあえずこの記事は映画「秒速5センチメートル」のネタバレを多分に含みますのでイヤな方はご退出を。

 


もうね、今日でこのシリーズは終わりにしようかと思います。
えっ、終わるのかって?
やだなぁ、無理やり終わらせるんですよ。

...あのですね、昨晩になってようやく気付いた。
一昨日からずっとこの記事続けてきてね、昨晩。僕はついに悟ったのですよ。

「あ、これ永遠に終わらないパターンだ」ということに。

だってまず第1回目の記事でさ、あれだけ書いて映画開始から1分も経ってないのに、この映画って63分もあるんだよ。
まぁ、なんだ。

そりゃ諦めるよね。

というわけで今回は端折りに端折って最終回。泣いても笑っても今日で終わり。
え?違うよ。フラグじゃないよ。マジで終わる。宮崎駿監督じゃあるまいし、終わる終わる詐欺なんてしませんとも。

では早速参りましょうか。
ちなみに記念すべき第1回目の記事はコチラ
その続き(Part2)がコチラ

皆さんの復習が終わったところで本題へ。※以下ネタバレあり

 

 

では早速、次の画像を見てもらいたい。

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前回までで、季節はたしか夏だった。
明里ちゃんからの手紙に「とけるー」とか書いてあったし、貴樹くんの服装も夏仕様だったはずだ。

そして上の画像はというと、おそらくそれから数ヵ月経った秋の日に明里ちゃんから送られてきた手紙の一部。

相変わらず字が綺麗だなぁとか、相変わらずポエティックだなぁとか、相変わらず変な絵が付いていて和むなぁとか、そういう感想も大いに結構なんだけども、皆さん。
ここで何か1つ重要なことを見逃してやいませんかね?


そう。

最近は部活で朝が早いので、いまこの手紙は電車で書いています。

この文章。ちょいとおかしいとは思いませんかね?
電車で書いているのにこの字の綺麗さ、ちょいとおかしいとは思いませんかね?

どうして明里ちゃんはこんな見え透いた嘘を書いたのか。
もしかしたら駅に停車している30秒くらいを見計らってその隙に手紙を少しずつ書いているのかもしれない。
もしそうだったとしたら本気で謝る。報道陣を呼んでくれたら謝罪会見も受けようじゃないか。

でもこの手紙。なんと2枚目まである。

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この分量をね、電車で書いているとは僕はちょっと思えない。
新幹線ならまだしも、横揺れの激しい田舎の電車でこのクオリティの字を保っているとは到底思えない。

こうやって僕が気付くくらいなのだからこの程度の嘘、普通なら誰でも見破れるはずである。そしてそんなことを聡明な明里が勘づかないはずがない。

だとすれば、明里が、貴樹をこの文章を通じてテストした可能性も浮上してくる。果たして彼は私の手紙をちゃんと読んでいるのか、それともただの鈍感系主人公なのか。

まぁ明里ちゃんの深遠なる考えなど、僕が分かるはずもないのだが。

 


それからそれから、まだまだ言いたいことはあるんだよ。
せっかく手紙の写真を貼ったのだから、そのことについて触れていこうじゃないか。

まずは彼女の髪の話題。

耳が出るくらい短くしちゃったから、もし会っても私って分からないかもしれませんね。

この文章。

いやぁ、こんなことを言われたらね、男という生物は「俺だったら髪短くしても絶対分かるし!」みたいな安いプライドが動いちゃって止められなくなるんだよ分かるかい?

・・・というか、分かって書いているんだろうなぁ。


続いて髪型から話が若干変わり、貴樹についてのこれ。

タカキくんもきっと少しずつ変わっていくのでしょうね。

この文章。
きっと貴樹はこの文を読んでこう思ったことだろう。

「変わったのは外見だけで、明里に対する気持ちだけは不変さ☆」

ゴホンッ。
まぁこの文の前にね、貴樹くんの制服姿ってどんなんだろう?みたいな文があるからさ、こんなん尚更会いに行きたくなるよね。
会いに行って「俺はあの頃のまま何にも変わっちゃいないぜ」って、そりゃ言いたくもなりますわ。


するとどうでしょう。こうした変遷を経て、貴樹くんににとある異変が。

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英語の単語帳見てくださいよほら。
Confession(告白)の文字。あーあ、完全に明里の狙い通りに動いちゃってるよ。


そして極めつきはそう。場面が移り、サッカー部員に貴樹はこう訊ねる。

 

なぁ、栃木行ったことあるか?

 

はい、お疲れ様です!
てな具合で明里の住む場所の最寄り駅まで行くことになった貴樹。
ちなみに新宿から明里の住む岩舟までは鈍行で2時間くらいかかって、片道1700円程度。

中学生からしてみればかなりの高額なような気もするが、最近はそうでもないのか?



そしてここから先は言わずもがなの鬱展開。
だからあまり多く語らないほうがいいのだとは思う。
何だったら「この先気になる人はAmazonで買ってみてねー」なんて言えば宣伝効果もあるのかもしれない。

というわけで一応。

秒速5センチメートル [Blu-ray]

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 あのですね、ガチな宣伝になっちゃって申し訳ないんですけども。
まぁここまで読んでくださっている方はこの映画を見たことがある比率のほうが多いと思うので周知の事実かもしれないんですけど、もうね。この映画ってめちゃくちゃ絵がきれいなんです。
もし仮に購入を検討するようなことがあったら僕はDVDよりブルーレイを推奨します。


というわけで話を戻しまして。
その後の展開だが、一番印象深かったのは貴樹が明里に渡すはずだった手紙が風で飛ばされたシーン。
あれは心が痛んだし、マジで貴樹に同情した。

しかし、よくよく考えてみるとあれは貴樹が悪い。
本当に大切な手紙だったら、どうしてしわくちゃになる可能性のあるポケットに入れておいたのか。
そこが本当に謎。

しかもちゃんと通学鞄を持ってきているのに、おまけに財布と同じポケットに手紙を入れておくなんて注意不足にも程がある。

その他にも、どうして黒板のいたずら書きをあんな中途半端に消したのか?とか、明里ちゃんの作ったおにぎりデカ過ぎないか?とか突っ込んでいたら尽きないので、まぁ気になった人は適当に調べてみてください。

というわけで本筋の話題はここまで。3日間お付き合いいただきありがとうございました。


そしてここからは蛇足なのでスルーしていただいて構いません。
ただ、ここまで散々明里ちゃんに対して言いたい放題言わせてもらった分のお詫びとして、僕なりの解釈を書き記しておきたい。

というのも、これまで書いてきた部分までは僕も「うわぁ、明里ちゃんマジ小悪魔だわー」とか「計算高いなこの娘。超怖えー」としか思っていなかったのだ。

しかし第一章の終了間際、無事再開できた2人がまた別れるシーンで、明里ちゃんは貴樹に向かってこんなことを言った。

 

あの...貴樹くん...貴樹くんは...きっとこの先も大丈夫だと思う、絶対

 
これが何を意味するか。自分がこのセリフを人に言うとしたら、と置き換えて考えてみるのもいいかもしれない。
正直僕には女心を感じ取るだけの空き容量がないのでこの場合も推測しかできないのだが、最後の最後に明里が苦し紛れに発したこの言葉は、自分自身が大丈夫じゃないという感情の表れであったのではないだろうか。


思い返してほしい。
別々の中学に行った先で最初に手紙を送ったのは明里。
手紙を通じて暗に貴樹に会いに来てもらえるよう唆したのも明里。
桜の木の下でそれとなくキスをせがんだのも明里。

これ。貴樹への依存度が高すぎて、明里がこのとき相当精神的に不安定だったんじゃないかって思いません?

明里が耳の出るくらい髪をバッサリ切ったのも、僕は女性における散髪の意味なんて分からないけども、しかし失恋を機にショートカットにする人も多いことから推測するに明里はこの時病んでいたのだと思う。

それが貴樹と離れてなのか、新しい環境で例えばいじめのようなイヤなことがあったのか、それは分からないが、少なくとも彼女は遠方の貴樹に頼らざるを得ないくらい憔悴していたのではないか。

だが貴樹はそんなことを考えることも無く、キスをするだけして実家へと帰っていった。

しかし、だからといって明里ちゃんが貴樹に自分の辛さを分かってほしいと思っていたかというと、それは僕は違うと思う。
元々貴樹なんて明里の引越しが決まったときに「もういい!」とか突き放しちゃうような人間だったわけだから、そんなこと明里は端から当てにしていなかっただろう。

けれども、そんな人だと分かっていたにもかかわらず縋るように助けを求めた貴樹が、やっぱりいい意味でも悪い意味でも変わっていなかった。

上の言葉に貴樹が返した言葉は、「ありがとう。手紙書くよ。・・・電話も」だった。

 


ここで、彼女の中で貴樹との淡い恋物語終結したのだと思う。
明里のこの決断に関して、何も知らない貴樹には酷な話だろうが僕は正解だったと感じる。

まぁ、この後貴樹は案の定見えない明里の影をずっと追いつづけることになるのだが、まぁこれは彼の愚劣さの対価というか、贖罪として背負い込むべき代物だ。

結局貴樹くんは鈍感主人公気質で、明里ちゃんが本当に辛いときに気付いてやれなかった。昨今のラノベ主人公も一様に鈍感だが、しかしヒロインのピンチに対しての嗅覚は異常なほど鋭いものがあるぶん貴樹よりよほどマシである。

だからとどのつまり、貴樹くんはハッピーエンドを飾る主役になれるような逸材ではなかったということ。そんな彼に見切りをつけた女性と、その影を追う悲しき男性。そんな2人の物語だったように思う。



とまぁここまで長々書いてきて要するに何が言いたかったかというと、恋愛なんてしちめんどくさいということである。
以上。